表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
地の妖精ノームの大冒険  作者: 風 ふわり
みゅーちゃん編
54/97

帰ってきた & 朝の時間

 みゅーちゃんが無事に帰ってきた。


 食堂でいつものように作業をしていたアサト。


 みゅーは、その周りでピョンピョン跳ねていた。


 「アシャト、みゅーは、ノーミュなんぢゃっちぇ」


 「うん、それをみゅーちゃんが言うとそのままだね」


 ニコニコ聞いてくれるアサトに、みゅーも満面の笑みを向けた。


 「みゅーね、自分ぢぇ時間を集めりゃりぇるの」


 「凄いね、良く頑張ったよ。本当にね」


 「うみゅ。アシャト、お手紙読んぢぇくりぇちゃ?」


 「ふふっ、綺麗な絵だったよ」


 「うみゅ、アシャトに見しぇちゃくちぇ、みゅーは、毎晩描いちぇいちゃんぢゃよ」


 キラキラのデカ目を向けた。


 「ありがとう、俺の宝物になったよ」


 「うふふ」


 もうみゅーは嬉しくて、ずうっとアサトに話し掛けたのだ。


 アサトは、子供達の洋服や制服を新調してあげたくて、縫い物をしながら聞いていた。


 新しく雇ったデルタ君にも、ボタンつけをしてもらっている。


 「みゅーちゃんも、せっかくだから不眠症の患者さんを癒してあげたらどうかな?」


 「みゅみゅみゅっ! 皆の役に立ちぇりゅなりゃ、みゅーやっちぇみちゃい」


 「それじゃあ、デルタ君。みゅーちゃんと行ってギルドに申請してきてよ」


 「は、はい」


 緊張してガチガチのデルタは立ち上がってしまう。


 「ヂェリュ、アシャトは怒りゃないから安心しちぇ」


 コテンとない首を倒すみゅー。


 「それは、わかってるよ」


 恥ずかしそうに頬を掻いたデルタ。


 「家は、レスター君が恐いからね~」


 アサトがそう言って笑った後ろに、レスター(執事)は立っていた。


 「アサト様、今、何かおっしゃいました?」


 「ヒイーーッ!」


 今度はアサトが飛び上がった。


 「ギルドで申請するなら、これが必要ですね」


 チャリリと小袋に入れた銀貨をテーブルに置いたレスター。


 「みゅーちゃん、帰りにデルタ君とお茶でもしておいで」


 「みゅーは、アシャトのお茶が大好きぢゃよ」


 「ありがとう。でもね、たまには町を楽しむのもいいと思うよ?」


 「うみゅ、わかっちゃ。みゅーヂェリュちょ行っちぇ来りゅね」


 素直なみゅーは、アサトの提案に頷いたのである。


 「ちゃんと命綱をつけて行くんだよ」


 ヨジヨジ登ってデルタのポケットに納まったみゅー。


 まだ心配だけど、出来るだけ外に出すようにアサトはしていたのだ。


 閉じ込めておきたい気持ちに負けない為に。





 『みゅーちゃんの朝の時間』


 挿絵(By みてみん)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ