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地の妖精ノームの大冒険  作者: 風 ふわり
みゅーちゃん編
28/97

聖堂

 三つの山みたいな入口の木戸を開けたルーシェは、デルタを引っ張りながら、階段を降りて行った。


 「司祭様は、いらっしゃいますか?」


 広く掘られた地下には、女神と思われる像に向かって、祈りを捧げる者達が点在していた。


 「みょぉ、地下に広い空間ぢぇしゅ」


 「ここは、大昔に作られた大聖堂なんですが、地下を掘った土を、町中に盛っているうちに、いつの間にか地下に埋もれてしまったと言う建物ですから、補強するのが大変だったんですよ」


 「ふみゅみゅ」


 それから、良く見たら、丸い物が先に着いた、触角みたいな物が幾つも、垂れ下がっていた。


 「リューシェ、あれは、なあに?」


 みゅーが、小さな指を差せば、すぐにわかったみたいで、教えてくれた。


 「シャダイン王国には無い物ですから、隣国から来た方は、皆さん不思議に思われるみたいですね」


 笑うと、ふわふわの三角耳の先が下を向く。


 みゅーは、ピョンとルーシェの鼻に張りつき、ふわふわ耳を目指したのだ。


 「うぷっ」


 デルタは、いつ怒りだすかと、ハラハラしていたのだが、ルーシェは、「引っ張らないで下さいね」と言っただけだった。


 「ルーシェ、司祭様に何用ですか?」


 「助祭様。突然すみません。どうしても、神子(みこ)様と暮らされていた、ノームのみゅー様にお話しをして頂きたいと思いまして、こうして、お連れしたところでございます」


 「神子(みこ)? アサト様と同居されていたと?」


 「はい」


 「黒目黒髪の、乙女とみまごう程の美貌の主であるぞ?」


 「あなたの暮らしていた方は、このような方なのでしょう?」


 「うみゅ。アシャトは、黒くちぇ綺麗なお目目に、黒くてチュヤチュヤな髪をしちぇいちゃよ」


 どや顔するルーシェ。


 「おおっ。さあ、みゅー様。こちらにどうぞ」


 更に、地下に連れて行かれたのであった。

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