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地の妖精ノームの大冒険  作者: 風 ふわり
みゅーちゃん編
22/97

小人の家族

 仕方がないので、みゅーは、テテッと家の中に入り、冷庫(転送装置)から美しく盛られたスイーツを、各種取り出し、カバンに詰めた。


 「アシャトが作っちぇくりぇちゃ、シュイーチュ(スイーツ)が入っちぇりゅから、チェーブリュ(テーブル)に出しちゃいの」


 「そうですかー、でーは、こちらにー」


 どうも、小人の代表者のようなのに、挙動が可笑しくて、ぷぷっと笑いたくなる小人さんだった。


 良く見ると、地下の広場には縦穴が掘られてあって、それが、個々の家の入口になっている。


 みゅーが案内されたのは、このおじさんの家みたいで、中は、更に幾つもの縦穴が掘ってあり、部屋の入口には、美しく織られた布が垂れていた。


 どうやらその織物が、仕切りの役割をしているようだ。


 「うみょー。迷子になりゅう」


 みゅーには、同じような入口に見えて、ジタバタしてしまう。


 すると、おじさんの家族(みんな、同じ顔していたから)もそれを見て、全員ドタバタ踊った。


 そんな事をしているうちに、楽しくなってすっかり打ち解けたみゅー達。


 大きな木のテーブルがあるところに案内され、バックからスイーツを取り出し並べていく。


 「キラキラぷるぷる」


 「ゆーれ、揺れる」


 「すんすん、アマ~い」


 小人の家族は、器よりも中身に夢中だ。


 「んみゅ。食べちぇもいーよ」


 小人の家族は、シュタっと、何処からかマイスプーンを取り出して、一掬いしては、隣りの者に回していくを繰り返す。


 みゅーは、連携の取れた動きをジッと見詰めていたので、目が回ってふみゅみゅー~と言った。


 最後に、赤ちゃん鳥の絵柄がついたカップを残し、何処かに持って行ったのだ。


 みゅーは、ふと、考えた。


 「割れちゃ物はぢょうなっちゃの(どうなったの)?」


 「そーれは、籠に取ってある~」


 「みゅみゅっ! ちょっちょ(ちょっと)、見しぇちぇ」


 「ホッホッホ~、いいとも~」


 家族が取ってきてくれたので、みゅーは、時間を巻き戻してみた。


 「おーお!」


 の歓声があがり、いつになく、頑張ったみゅー。


 しかし……。


 「ああーっ!」


 良く出来たと思ったら、丁度真ん中が空いていた。


 「ふみょー! 何か足りなかっちゃの」


 「こ、こりはー、娘が一番気に入ってた部分だね~」


 ポッカリ空いた穴に指を入れて回す家族達。


 みゅーには、どうして、そうなったのか分からずガッカリした。


 戻ってきた家族が、おじさんに耳打ちして、みゅーは、その娘さんに会いに行くことになった。

 挿絵(By みてみん)

 小人のおじさん【小人:風の妖精。カーリング皇国の山の地下に住んでいる。地上に暮らす者達に、ちょっと親切をして(余計なお世話では、決してない!)頼まれた品を()()にいただく。小人の親玉】

尖り帽子に吊りズボンで、これは、ないか……。やはり、下手でも、挿し絵は必要か……。orz

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