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地の妖精ノームの大冒険  作者: 風 ふわり
みゅーちゃん編
19/97

国境前の一時

 山を登り、国境を目指すみゅー達。


 「みゅーみゅー」


 高山植物の咲き乱れる高原に到着だ。


 高い空の下にある、踏み荒される事のない花畑。


 辺りには、涼しい風が吹いて、二人は、谷底からの解放感を味わった。


 ピンク色の小花を見たみゅーは、「みゅみゅっ! みゅーと同じピンク色しちぇりゅー!」


 興奮度MAXで、大きく見開いた目は、こぼれ落ちそうになっている。


 反対に警戒しているデルタは、羽虫達が舞い踊る中、発見したのは魔獣刺熊(ビーストビー)だ。


 あわや、戦闘に発展するかと思いきや、可愛い触角と尻を振って、蜜集めに勤しんでいる様子。


 「チュリチュル♪チュルチュリ」


 「チュルチュリ♪チュリチュル」


 美しいハーモニーは、魔獣刺熊(ビーストビー)達の鳴き声のようだ。


 「楽ししょう」


 「本当に」


 デルタは、メルヘンの国(カーリング皇国)出身なので、妙に落ち着いた。


 「みゅーも、お花しゃんの蜜を味見しゅりゅ」


 デルタのポケットからピョインと飛び出し、ポテンと小花の上に載るみゅー。


 頭なのか尻なのか……釣鐘草に突っ込んで、モショモショしている。


 デルタは、色のない花の根を掘ることにした。


 「確か、栄養が豊富だった筈」


 コンビで、いったい何をしているのやら。


 その後は、花粉まみれになったみゅーに、くしゃみが止まらなくなったデルタでした。



 ◇◆



 「国境を越えると、風が強くなりますから、今のうちに、紐を着けておきましょう」


 「みょお! しょんなに、強いの?」


 「はい。シャダイン王国は、この山脈に守られていますから、この温暖な気候もあって、豊かな暮らしを営まれていますよね」


 「みゅ? ヂェリュの国は、豊かじゃないの?」


 「いえ、両国は、協力体制が整ってますから、こちらも潤ってますよ」


 たまたま見つけた、フサフサの実を見つけて、仲良く食べていた二人。


 ガルーダは、見当たらない。


 まん丸の透明な実を剥いて渡せば、あむう、と噛りつくみゅー。


 「みゅーは、本当に可愛いな」


 「アシャトも、いちゅも言っちぇちゃ」


 「そのアシャトさんって、何してる人?」


 何気なく訊いたその人は、なんと、カーリング皇国でも、有名な人だった!

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