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僕らは"勇者"になれますか  作者: 紫水
序章
8/78

 登場人物&世界観紹介:序章

序章に登場した登場人物や、舞台設定の紹介です。



【主要登場人物】


<リーフ>

このお話の主人公。17歳の人間。初登場は第1話。

赤茶色のボリュームの多い髪と、幼く見えるほどの童顔が特徴の少年。細身で背丈もあまり高くなく、子供っぽく見られることが多いため、当人もまあまあ気にしているらしい。

治癒魔法の使い手で心根は優しく、喧嘩は基本的に避けたがる、凄まれるとびびって縮こまる、甘いものが好き、女性に対して免疫無しと、基本的には人畜無害である。一方で、魔王軍というものに非常に強い憎しみを抱いているようで、それに関われば途端に豹変し、魔王軍に携わる者の皆殺しすら厭わない。黒塗りの木刀を握りしめ、卓越した剣術を振るうその強さは、並以上の魔物さえ子供扱いして一方的に葬り去るほど凄まじい。


<アメリ>

このお話のヒロイン。17歳の人間。ただし後述するが、多くの素性は明確に定かではない。初登場は第2話。

お召し物の露出度が非常に高く、胸と腰回りを隠しただけの、殆ど裸に近い恰好で普段から過ごしている。発育のいい肢体かつ健康的な色の肌は、歩いているだけで世の男達をよく振り向かせるようだ。蒼みがかった銀の長髪も美しく、大人びつつあり垢抜け無さの残るその顔は、自称17歳に説得力を持たせている。

特徴的な訛りの持ち主だが、幼い頃の記憶が殆ど無い、いわゆる長い記憶喪失期間の持ち主であり、出自は当人にも定かではない。年齢や名前などの最低限の情報も、彼女なりに推測して得た情報に過ぎないという。一方で彼女自身は、過去の記憶が無いことに悲観的な感情を持っておらず、気ままに今の暮らしを楽しんでいるようだ。言動は奔放であり、陽気で面倒見もよく、リーフとの付き合いでは姉御肌気質なところも垣間見せている。また、特筆すべきほど非常に気が強く、喧嘩事になるとかなり荒っぽい手癖と口癖が出る。


<フリージア>

アメリの連れの女の子。年齢不詳の魔族。初登場は第2話。

見た目は6歳ぐらいの女の子、褐色肌で藁色の髪、細長いツインテールが特徴の、手足の短いちんちくりん少女。しかし感情の揺らぎに合わせて、ツインテールが触覚めいてぴこぴこ動いたり、暴力的な蹴りを受けてもけろりとしている丈夫な体から鑑みて、何らかの魔族であることは間違いない。一方で、見た目は人間の女の子にしか見えないため、白いショーツ一枚と前掛けを一枚身に着けただけの恰好は、後ろから見ればほぼ半裸と、いささか不健全な着こなしである。

小さな体からは想像も出来ないほど身体能力も高く、素性のわからぬ魔族として謎は多い。しかしたいそうアメリに懐いており、互いに『フリジ』『おねーさん』と呼び合う仲で、アメリに抱っこされること、頭を撫でられることを非常に喜ぶ。互いに出自のわからない者同士だが、アメリとフリージアの関係は非常に良好なようだ。人の名前を覚えるのがとても不得意なようで、アメリの名前すら覚えていないらしく、共に旅をするようになったリーフのことも『おにーさん』と呼ぶのみに留まっている。




【その他の登場人物】


<キシュロ>

断章αの主要人物。サノラガンの村に暮らす農夫。39歳の人犬(ワードッグ)族の獣魔族。初登場は第1話。

同じ年頃の人間に比べてちょっと体格がいい程度の、さして人間と変わらず人間社会に溶け込む人物である。ただし、村の周りの山中に潜む魔物を退治するだけの力量はあり、武器を握ればまあまあの実力を発揮する。田舎村では野生の魔物や動物の襲撃を常に警戒する必要があり、村人にも自衛能力が不可欠であるため、それも別段特別なことではなく、一般人のカテゴリに含められる農夫である。

人間の妻を娶った過去があるようで、人間の一人娘を持つ男親。"贄"を求める魔王軍に、妻を連れ去られて喪った過去を持ち、機を得たが最後、村に居座る魔王軍に復讐の刃を向けた。いつか愛娘が贄に指定され得ることを恐れ、今はもうとある行商人に娘を預けて別れる話を進めており、今後は村で天涯孤独の身として過ごすのだろう。魔王軍の支配により、築き上げた家庭を理不尽に崩壊させられた被害者の一人であり、魔王の支配下にはキシュロのような者達が星の数ほど溢れているのである。




【舞台設定】


<キゲッシュ地方>

広く高く大きなキゲッシュ山脈全体をこう呼び、そこには無数の町村が点在する。それらが強い繋がりを持ち、王や皇帝といった明確な主君を持たずして、一定の調和を保つ自治地域であり、近隣国家には小国相当の総称として、キゲッシュ地方と呼ばれている。

連なる山々には魔物や肉食動物も多く生息しており、それらと大きく離れることなく過ごすこの地方の人々は、大人から子供まで自衛能力を求められることもあり、一般人も含めて武器を扱える者が多い。有事の際には山や森を舞台とした戦いの心得を活かし、一致団結したゲリラ的戦法を取れる村も少なくない。町村を襲撃しようとする山賊の鎮圧能力にも秀でており、地方全体の戦争能力は(キゲッシュ地方内においてなら)高いが、魔王軍を撃退するほどの力には程遠く、今では侵略された末に魔王軍の支配領土とされている。


<サノラガンの村>

キゲッシュ地方にある村の一つ。小さな小さな田舎村だが、村人の数はそれなりで、そこそこの人口密度はある。

隣村が麦や稲の栽培に秀でていることに対し、この村では養鶏が盛んであり、卵などの生産量はキゲッシュ地方全体で見てもかなり大きい。村の料理店や宿で出される料理にも、卵や鶏肉が使われる頻度が高く、特産品たるそれらがこの村の最大の個性と言っていいだろう。この村で料理店を開こうとした場合、商業資格を取る過程の中で、鶏肉を捌けることが必須とされる風習もある。

村の各地に設けられた鶏小屋は、朝になると至る所で鳴き声を上げるため、この村に過ごす人々は軒並み朝に強い。夜更かしし過ぎて寝起きの悪い朝や、酒を飲み過ぎて二日酔いで朝を迎えようものなら、村全体に響き渡るコケコッコーの大合唱が、耐え難いほど耳と頭に響くのである。この村で長いこと暮らすようになると、深酒や夜遊びをする習慣が自然と減り、結果的に健康的な寝起きを送れる生活習慣が、自然と身に着くそうだ。

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