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恋は虹色に光輝く  作者: 治崎 龍也
2/7

駿河光輝という人間

駿河光輝。

彼にはすこしのひみつがあった。

彼は彩花に惚れていた。


月姫花と光輝は彩花の病室でトランプをした。

結果は読んでからのお楽しみ!


この作品を最後までお読みください!!

「恋は虹色に光輝く」第2話。

「駿河光輝という人間

駿河光輝。彼はこの病院の患者だった。

ある日。

自販機へ買い物に行った彼は一人の女の子と出会う。

彼女の名を聞いた。

すると彼女は虹ヶ丘彩花と答えた。

とても可愛かった。

素直に言えば彼は彼女に惚れたのだ。


自販機で買い物した後彼女を病室の階まで送り届けた。そしてエスカレーターへ乗る。

そして彼は10階で降りる。

この病院の10階にはガン患者が集まる。

10階はステージ1。11階はステージ2。

12階はステージ3。14階はステージ4。


彼はステージ1のガン患者だった。

「はぁ。やばい。体がだるいな。」

そして激痛が来る。

「つか、いてぇ〜。しんど。ナースコールっと。」

彼はナースコールのボタンをぽちっと押した。


「どうかしたの?光輝くん?」


「あぁ。月姫花さん。ちょっと体痛くてさ。」


「わかったわ。先生に診断できるか確認してみるね。」


「うん。ありがとう。」


「先生、診断できるって。今すぐする?」


「うん。今すぐしようかな。ちょっと本当にきついし」


「わかったよ。」


そして光輝は診断室に運ばれる。

診断が終わり先生と対面する。


「やぁ、光輝くん。久しぶり……でもないか。」


「そうですね。前、診断したのは確か。二週間前とかですよ。」


「そうか。まだそれしか経ってないのか。じゃあ、単刀直入に言おう。君はステージ1からステージ2になった。ガンが肺から肝臓にも転移した」

光輝は少し目を見開くがすぐ冷静になり。


「そうですか。薬は今のままでいいんですか?」


「ああ。とりあえずは今のままでいいだろう。もう少し様子を見よう。」


「そうですか。わかりました。」


診察が終わり光輝は月姫花と一緒に病室へ戻る。


「月姫花さん。あの先生俺のこと死んでもいいって思ってるんですかね。」


「そんなことないわよ」


「じゃあ!それじゃあ!!なんでだよ!!ガンが進行して転移もしたのに!!薬は変えない!!少し様子を見よう??ふざけんな!!! 」

息を荒あげながら月姫花に大声で叫ぶ。


「そうね。ごめんなさい。心もとないことあって。」


「はぁ。はぁ。いや。その。月姫花さんが悪いわけじゃないんだ。ごめん。俺が取り乱しすぎた。」


「いや、大丈夫よ。辛い時は言って頂戴。力になれることはするわ。」


「うん。ありがとう。なら早速お願いだ。少し。一人にしてくれ。」


「えぇ。わかったわ。」

月姫花は病室を後にして出て行く。


「くっそ。どうしてだよ。どうして俺がガンなんだ…」

光輝はU18全日本にも選ばれていたサッカー選手だった。しかし。二ヶ月前。ガンが発覚。やむ終えずサッカーを引退し病院に入院した。


「はぁ。彩花に会いたい。彩花が好きだ。」

光輝は布団の中で静かにそう言った。

そしてその日は夜も遅かったので眠りについた。


――翌日。


「ふぁ〜!!今日も1日頑張ろうっ!!」

虹ヶ丘彩花は今日も元気だ。

彼女は何か一つ元気になることがあれば一週間は元気でいられる。いわゆる単細胞。バカである。


「おやおや。今日も元気だねぇ。彩花ちゃん。」


「美津子おばちゃん!おはよう!!」


「おはよう。元気もほどほどにね?」


「うん!大丈夫だよ!今日はね〜会いたい人がいるの!」


「会いたい人がいるのかい。それは誰なんだい?」


「うんとねー!駿河光輝くんっていう人!!」


「誰が俺に会いたいって?」


「ふ、ふ、ふわぁ!!!こ!こうきくん?!!?」


「やぁ、彩花ちゃん」


「べ、別に!会いたくなんかないよ!!」


「それはちょっとひどいんじゃ。」

光輝は笑いながら言う。


「え?あ!いや、違うの!!えっとあのね!!会いたかったよ!!」


「それはそれでストレートすぎるだろ。」

光輝は口元を隠して呟く。


「ん?なんか言った?光輝くん?なんで隠してるのー?」


「隠してねぇよ。」

光輝は照れてるのをバレないように言った。


「そういえば、なんで。遊びに来たのー?」


「いや、あのな。実はな。」


「うん?」

そう言って光輝はついさっきのことを話し始めた。



「光輝くん〜。起きてください〜」


「あぁ。おはよう。月姫花さん。」


「おはよう〜。光輝くんは今日の予定あるの?」


「うーん。特にはないかなー。あ。あった。」


「おや?あるのかな〜?」


「遊びに行きたいかも」


「どこにー?」


「625号室。虹ヶ丘彩花に会いたい。」


「彩花ちゃんに??」


「え。月姫花さん知ってるの?」


「知ってるも何も専属看護師ですからね」


「え??月姫花さんって俺の専属看護師じゃ?」


「誰が光輝くんだけって言いました?」


「あ、確かに。よし。月姫花さん。一人は嫌だから一緒に行こう。」


「ほほう?さては君、彩花ちゃんに惚れてるな?」


「そんなことないよ?!なんで俺があんなに可愛くて小動物みたいな奴に惚れなきゃいけないの?!?!」


「あれまぁ、若い方は口が素直ですね〜??」


「う、うるさい!!とにかく行こう!!」


「はいはい、わかったよー」


と言うことがあったのだ。と説明はしていたが

もちろん光輝が照れていたことは言ってない。

いや、言うわけない。(惚れてるな?あたりから)



―――今に至る。

「へぇ、そうなんだ!遊びに来てくれてありがとう!!」


「さて、彩花ちゃん。光輝くん。ゲームしましょうか」


「ゲーム?って何もないけど??」


「私も何もないです〜」


「私があるわ。これよ!!」

そう言って月姫花は病室の机にトランプを叩き出す。


「ん?トランプですねこれ?」


「うん、ただのとらんぷだな。これ」


「まぁまぁ、これでババ抜きをするわ!!!」


「いいですけど。俺強いですよ?」


「大丈夫。私には勝てないわ」

バチバチっと音が聞こえそうなほど二人が睨み合う。


「あわあをあわ!!!あ、落ち着きましょう!」


「とりあえず、やりますか。」


「えぇそうね。じゃあ一回戦目。」


結果。1上がり月姫花。2上がり光輝。ビリ彩花。


「フッ。まだまだね。」


「まぁ、まだ1回目なんで」


「月姫花さん。つよいです。。」


「じゃあ、二回戦目いくわよー!」


結果。1上がり月姫花。2上がり光輝。ビリ彩花。


「フッ二連覇」


「なんでだ!次は勝つ!」


「もっかい〜!!」


「じゃあ!三回戦目!」

そう言いながらやり続けた。

10戦やって結果。全て月姫花の圧勝。


「うそだろ。ちょっと待て。どうなってるんだ。」


「月姫花ちゃん。つよしゅぎる。あわあわ。」


「ふふん♪私には勝てないわよ!」


「やめじゃ。やめ!あほか!!」


「あわあわあわ!!」

気づけば外は夕方だった。


「おぉ、そろそろ部屋に戻るか。」


「えぇ?もう戻るのー?」


「そうね。光輝くんは戻らなきゃダメね。」


「そうなんですねー。わかりましたぁ。」


「おう、また今度な。彩花ちゃん」


「うん!また今度ねー!!」


「よかったねぇ。彩花ちゃん。会いたい人に会えて。」


「あ!美津子さん!うん!よかった!楽しかったしね!」


「バイバイ!光輝くんってあれ??」

そこに光輝の姿は無かった。


「あれ??まぁ、いいや!夕食だー!!」

運ばれてきた夕食をもぐもぐと頬張る彩花だった。



光輝は自分の病室に戻ってきた。

「くっ。あぶなかったぁ。」


「もう。無理してたでしょう。」


「まぁ、少しだけ。」

ははっと笑いながらけれど苦しそうに光輝は答える。


「無理は厳禁よ。絶対に。」


「はい、すいません。けど、彩花を見てると気持ちが和らぐんです。」


「ん?どういうこと?」


「なんていうか。彩花を見てるとすげぇ気持ちが楽になって痛みも自然と和らぐんですよ。俺は好きなんですよ」


「知ってるわよ。超素直だから」


「あはは。そうですかね。」


「えぇ、そうよ。とにかく!今日はゆっくり休みなさい」


「はい、そうさせてもらいます。」


「まったく。私も気をつけないと。」


駿河光輝という男は人に優しく。

自分には厳しく。辛くても、苦しくてもその姿を好きな人には絶対に見せない。

駿河光輝はそういう人間だ。

「恋は虹色に光輝く」第2話。

「駿河光輝という人間」を読んでいただき

ありがとうございます。作者の治崎 龍也です。

※ネタバレを含むのでお先にお読みください。

今回の話で光輝がガンだということが発覚します。

この病気でどこまで話が広がるか楽しみにしててください。


今日は二話連続で投稿してみました。

次のお話では他のキャラも出てくるので楽しみにしてくださると幸いです。


最後に一話に続けて二話を読んでくださり

ありがとうございます。

次の三話もよろしくお願いします。

では!ちざきりゅうやでした!!!

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