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恋は虹色に光輝く  作者: 治崎 龍也
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出会い

白と黒しか見えない女の子

虹ヶ丘彩花。彼女はこの世界に生きる意味を見出せないでいた。

そんな中、彼女は一人の男の子に出会う。

二人のラブストーリーが今始まる。


「恋は虹色に光輝く」第1話。

出会い

虹ヶ丘 彩花(にじがおか あやか)さ~ん。」

病院のアナウンスが私の名前を呼んだ。


「はーい。」

私は元気に返事をして病院のカウンターへ向かう。


「はい、彩花ちゃん。診断結果といつもの飴ね!」


「月姫花さん。いつもありがとうございます。」

この人は島崎 月姫花(しまざき つ き か)さん。

病院のカウンターの人で、私の担当看護師さん。


「うん!どういたしまして!」

いつも通りの会話をする。


私は昔から病院暮らし。

私の目は白と黒しか判断できない。

私の世界は物心ついた時から白黒だった。

私はそれが発覚してからずっと病院で暮らしてきた。

それが当たり前だと思っていたのに本当は違った。

真っ赤な林檎を見ても、前にあるのは真っ黒な林檎。

オレンジ色のみかんを見ても黒いみかんがあるだけ。

黄色のレモンは白いレモン。

緑色のものは黒色。水色のものは白色。

青色のものは黒色。紫色のものは白色。

つくづく思う。なんで産まれてきたんだろう。って

私なんかこんな白と黒の世界で生きてきて。

本当に意味が無い。早く。死にたい。


冬。外は雪が降ってる。真っ白な雪が。

春。色んなものが芽吹いて。けれど色は分からない。

夏。病室の窓から海が見えるけど。色はわからない。

秋。きっと山とか紅葉で色づいているんだろうけど。


私には何もわからない。私に色なんてわからない。


いつも憂鬱な日々を過ごしていた。


「はぁ。」

病院のベットで大きなため息をつく。


「私って生きてる意味あるのかな。」

いつも通りそんなことを思いながらベットに寝転がっていた。


「色が見たい。色が気になる。」

彩花はいろに執着していた。

前に虹を見た事がある。

けれどそれは黒と白が混ざりあってる空の橋。


「本当の虹ってどんな感じなのかな。」

そんなことを思いながら。またため息をつく。


「喉乾いたし。飲み物買いに行こ。」

病室のベットからゆっくりと降りて廊下に出る。

自動販売機は下の階。

下の階に行く時はエスカレーターで行く。


「えっと確か、下から2段目の左から3番目がカルピスのはず。」

彩花にはカルピスの文字は見えない。

しかしペットボトルの形と自販機の場所でカルピスの位置を把握していた。

お金を入れてボタンを押そうとした時。

違和感を覚える。ん??


「なんか、ペットボトルの形が違うような。」


「君、何飲みたいの?」

急に声をかけられた彩花はビクッと震える。

「ごめんごめん。驚かせるつもりはなかったんだ。」


彩花は少しほっとしつつ声の方向を向く。


「やぁ、何を飲みたいの?」

そこには顔立ちが綺麗な男性がいた。白黒なのになぜか彼の顔だけは白黒だけど判断できた。


「あ、えっと。カルピスを。」

彩花はオドオドしながら答える。

彩花のコミュ力はかなり低いのである。


「カルピスね。ここだよ。よいしょっ。」

すると男性は下から1段目の一番左を押した。

あれ?配置変わったのかな?

「はい、カルピス。」


「あ、えっと。ありがとうございます。」


「うん。きみどこの階?」


「あ、え、あの。この上の階です。」


「そうなんだ。ってことは俺は君の1個上の階だ。」


「あ、そうなんですね。じゃ、じゃあ。私はこれで。」


「え、ちょっと待って。」


彩花はそそくさと小走りになる。


「ねぇ、待ってってば。」


「え、あ、はいっ!!」


「おぉ、すごいいい返事。」


「あ、ありがとうございます!!」


「じゃなくて!送ってくよ上の階まで。」


「あ、ありがとうございます。」


「うん」

2人はエスカレーターに乗る。


「君、名前は?」


「あ、私は、虹ヶ丘、彩花です。」


「彩花ちゃんか。俺は駿河 光輝(するが こうき)。よろしくな」


「あ、はい!よろしくお願いします!」


二人とも自己紹介を終えたところで彩花の階に着く。


「あ、最後に質問。」


「え、あ、な、なんですか??」


「部屋番教えて?」


「ふぇ?」

何を聞いてるかわからなかった。


「部屋番号!病室の」

少し笑いながら言う彼の顔は白黒なのに眩しかった。


「あ!はい!625号室の一番奥の右側です!」


「おぉ、細かいな。また今度会おうね。バイバイ彩花ちゃん。」


「バイバイ!光輝くん!!」

光輝は何故か少しだけ早くエスカレーターのほうを向いた。


鼻歌を歌いながら病室へ戻っていく彩花。

「かっこよかったなぁ。光輝くん。」

自分がニヤついているのもわからずに彩花は

鼻歌&スキップで病室に着く。

そして、いつもとは違う雰囲気でベットに入る。


「あらあら、これは何かいいことがあったのかい?」

私の前のベットにいる小坂 美津子おざか み つ こおばぁちゃんがニコニコしながら聞いてきた。


「うん!ちょっとね!!いいことあった!」

彩花は布団からばっ!!と起き上がって

元気に言った。


美津子さんは彩花の病院友達の中で一番中のいいおばあちゃんだ。


「そうかい、そうかい。よかったねぇ。」

美津子が笑顔で彩花にそう言った。


「うん!良かったよ!!」

にひひと聞こえそうな笑顔を浮かべた彩花は

顔をベットの布団で半分ほど覆いながら言った。


また今度に会おうねっか。早く会いたいなぁ〜!

心では思っていても本人の前では絶対に言えないだろう。



「虹ヶ丘 彩花か。めちゃくちゃ可愛かったな。」

光輝は口を押さえながら言った。

なんなんだアレは小動物か。うさぎか。

いやそんなもんよりめちゃくちゃ可愛かった。

やばい。早く会いたい。彼も本人の前では

絶対に言えないであろう言葉を心の中で発していた。


2人はこの日初めて出会った。

これが二人の出会い。

そして。二人の物語の始まり。


二人の恋は虹色に光輝く

「恋は虹色に光輝く」第1話。出会いを

お読みいただきありがとうございます。

作者の治崎 龍也です。

※ネタバレを含みますので先にお読みください。

今回は恋愛小説を書いてみました。

これから彩花と光輝の純愛ストーリーを

お楽しみください。


この小説は2,000文字から2500文字程度で書かせていただきます。なので少し読みやすいと思います。

読み足りなかったらすいません。。

短めに書いていきます。

ですので最後までどうかお付き合いください。


そして、先日一章が完結した「全世界の覇者」

もよろしくお願いいたします。


最後に

本当に読んでくださりありがとうございました。

ちざきりゅうやでした!!

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