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モブ、成長して、お金を稼ぐ。

11歳になりました、リリアン・モブラックです。

この6年間色々有りましたが、5歳お披露目会から始まった私とヴィルヘルム様との関係はとても順調です!

初めてのお茶会の時に

「こちらの花が枯れる前に、またご招待しましょう、来てくれますか?」

と仰られた通り、またお会いしました、そして新しい花束貰います、「ではまた」とエンドレスです。


お会い出来ない時にはメッセージカードと共にお花が届きます

手紙の遣り取りが多くなると思っていたのに、大体2週間に1度のペースでお会い出来るので、手紙の遣り取りは月に1度程です。

お母様によると、とてもマメなようで

主に手紙での遣り取り、顔を合わせるのは季節毎に、というのも珍しくないそうです。

「愛されてるわね」なんて言われて

真っ赤になってしまいます・・・


この6年、身の回りの変化も沢山あります

ただ今子爵家にはお兄様は居ないので、少し寂しいですね

お兄様は12歳になり去年から学園に入った為です。

私も来年には領地から出て王都に向かい学園に入りますが

きっと学園では、カラフル軍団が乙女ゲームを展開する事でしょう。

対策は抜かりなくやっておきたいと思います


ええ、その為に努力しましたとも!


先ず、前世田中の知識を使ってお金を稼ぎます

これは私の為にでもありますし、子爵家の為にでもありますし、しいては子爵領民の為です。


その1。

馬車を改造します、実作業は私ではありませんが構造の改良ですね

前世はどうやら整備士をしていたようで、車の構造には詳しいので馬車の乗り心地改善です。

板バネと呼ばれる緩衝装置の取り付け位置を変えます、これだけでかなりお尻が守られます・・・

コレとても好評で、馬車移動の多い貴族に良く売れました。

私は発案者なので、馬車1台につき2割ほど利益を戴きます


そして売れ行きが落ち着いて来た機会を見計らって新製品投入

次に新しいバネを提案します、コイルスプリング(円柱型に巻いてあるバネ)です。

これを取り付けた馬車は本当に素晴らしいものですよ、お尻が痛くなりません!バカ売れです



その2。

素材開発します、欲しいのは炭素鋼、アルミ合金、ステンレスになります

と言っても、フワッとした事しか分かりません。

炭素鋼なら鉄と炭素を一定割合混ぜる、アルミ合金はアルミと何かを混ぜる、ステンレスは鉄と何かを混ぜる、といった雑な知識ですね。

ここは、馬車の売上を使い錬金術士を雇い入れます

この世界の錬金術士とはつまり研究職の方々で

金属、鉱物系の錬金術士と植物系の錬金術士を雇います。

植物系の方には薬草の研究もですが、『ゴム』の研究もお願いします

幸いゴムの木のようなものは有ったので、コレをベースに各種ゴムの開発です、生のゴムは耐久性が足りませんから!

上手く行けば馬車にタイヤ着けて更に乗り心地アップですわ。

お尻、以下略



その3。

サブカルチャーで稼ぎます。

ここは異世界、日本でなければ、そもそも地球でもないという事で・・・

シェイクスピアと言う偽名(ペンネーム)でロミオとジュリエットの小説を書いたり、また別の偽名(ペンネーム)で〇イタニックを書いたりしました。

ここ数年ロッテ先生の淑女教育が何故か厳しくなったり、その他色々やる事があるので、半年に1冊のペースで出しましたが


凄くウケました、特にロミオとジュリエットは貴族のご婦人方に受け入れられましたわ。

ええ、著〇権?ここは異世界です、大事な事なので2回言いました。




その他にも自重せずに作りました

お陰様で、街道整備と治水工事の予算が確保出来ましたわ

こちらは年単位の事業なので、お父様に資金の提供と街道整備と治水の提案書を出しました。

私1人では限界があったので、ロッテ先生に内容を伝えた上で色々とお手伝いして頂きました。


因みに全ての事業は、表立って私が関わっている事は分からないようにしてあります。

偽名や代理人、お父様やお母様に代わっていただいております。

あちらこちらで私の名前が出るのは明らかに不自然で、乙女ゲームのストーリーに干渉しかねませんし

単純に目立ちたくもありませんわ。


私が大金を稼いでいると広まってしまうと

例えば、借金を抱えた高位貴族から婚約など申し込まれては簡単には断れません。

子爵も貴族ですが、決して高い爵位ではありませんので高位貴族に目を付けられると大変なので、目立たずに幸せになりたいものです。

何よりヴィルヘルム様が好きですし、お金だけ取られてポイなんてされたら目も当てられませんわね。

モブ?

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