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09


熟睡出来ると思っていたが、その期待は裏切られすぐに起きてしまった。


尿意を感じてトイレへ向かう


部屋の扉を開けて廊下を歩いていると声が聞こえた。


耳を済まして聞くと、それはリンの鳴き声のようだった。


切なく押し殺すようにすすり泣く少女。


今はまだ、俺にかけられる声はないなのだろう


聞こえないふりをしてトイレをすまして自室に戻った。


それにしても眠い。とても眠い。


ベットに横たわった瞬間にはもう眠りについていた。




徐々に意識が上がってきて、ハッとして起き上がる。


今何時!?かなり長く眠っして待った気がする。


窓を見ると外は明るい。昼くらいだろうか?


空腹を感じて自室を出る。


(そういえば夜にリンが泣いていたっけ...大丈夫なのかな。)


リビングへ行くと良い匂いがした。


異世界の食べ物と聞くとゲテモノが出てきそうで怖い。

海外の食べ物さえ日本人に合う合わないがあるというのに。


リビングにリンの姿はなかったが、テーブルには美味しそうな食事が置いてあった。


とはいえ、パンのようなものとスープのようなもの、野菜のようなものが並んでいるのを見ると自分のいた世界と変わらないように見える。


ただ、間違ってはいけないのは、見た目と味は別ということだ。


空腹と味を知ってみたい好奇心で食事に手をつけるべきか迷う。自分の分の食事とは限らないのだし、リンを待つべきか否か...


悩みながらこの世界の食事について想像を膨らませていると、ガチャと玄関の開く音がした。


リビングの近くに玄関があるため、扉が開けば来客は自分とご対面する形になる。


とはいえ、リンが居ないのを考えれば入ってくるのはリンとしか考えられないのだが...家族構成とかまだ聞いてなかったような。


扉が開き切ると、やはりリンが家に入ってきた。


この食事を食べてもいいのか聞こうとすると、リンの後に続いて知らない少女が家に入ってきた。


知らない少女はこっちを見て少し固まった後


「は?ジン!?今まで何してたの」


と大声で怒鳴りつけてきた。






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