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思考に思考を重ね、退屈を潰す方法を考えた。
それは、星の数を数えるということ。
勿論冗談ではあるが、他に思いつくことも無く、途方に暮れるしかない。
ずっと星を見ていたので、地球の方も確認してみる。
すると、地球が前よりも近づいていた。
もしかして引き寄せられている?
このまま地球に吸い寄せられて、新生児に突っ込むのかもしれない。
そして導かれる一つの結論。
これは生まれ変わるまでの待機時間だったのだ!
とか…ちょっと魂だけになってからまともな思考出来てないよね。
けれど、色々考えているうちに地球へどんどん吸い寄せられていく。
地球を注視すると、それはとても神秘的で、綺麗な光景だったことに気付く。
地球に近付くにつれて、とてつもなく大きな何かが魂の中に吸い寄せられていく。刻まれていく。
それは世界の理。
瞬時に理解することは出来ない。
意味のわからない定式達。
刻まれていく。
人知では辿り着くことの出来ない世界の成り立ち。
世界の理が、
魂に吸い込まれていく、刻まれていく。