遥かなる甲子園
2017/08/12 夏の甲子園が始まると、閲覧数が増えるw
二年放置、見に来てくれた方、本当にゴメンナサイ、そして、ありがとうございます。
加筆修正を行いました。
兵庫県西宮市の公立高校入試は、学校間格差を無くすため、総合選抜という入学試験方式を用いており、合格点に達した者を市内の公立高校に振り分けている。
つまり、合格したからといって、必ずしも希望した高校へ行けるとは限らないのである。
それは、いくら自分の家が高校の目の前だったとしても、避けることは出来ないシステムだった。
だが、この物語の舞台となる西宮市立西宮高等学校に行ける方法が、たった一つだけ存在する。
それは、1クラスだけ用意されたグローバル・サイエンス科(理数科)に入ること。
その限られた定員は40名と、有名私立以上に難関で、天に運命を委ねた方が、希望校に入れる確率は高いと思われた。
この物語の主人公、鶴田学は、自らの手でその道を切り開こうとしていた。
そう、そのたった1クラスを狙ったのである。
担任からは、猛反対された。
それは、主人公に学力が足らなかったのではなく、寧ろその逆で、灘や甲陽、池田付属(国立)を狙えるのに勿体無いというものだった。
当然のように、親からも反対を受けたが、主人公の意思は固く、とうとう受験し、合格してみせたのである。
彼は最後まで、この高校を受けた本当の理由を明かす事は無かった。
それは……その理由が、とても不純だったからだ。
この物語の主人公が通うこととなる西宮市立西宮高等学校は、或ることでとても有名な高校だった。
夏の高校野球――そう、毎年プラカードを持つ女生徒の高校、それが西宮市立西宮高等学校なのである。
なぜ、プラカードを持つ女生徒が、甲子園に最も近い西宮東高校ではなく、市立西宮高校になったのか?
事の発端は、主催者の娘が市立西宮高校に在籍しており、娘にプラカードを持たせようと考えた、単なる親バカだったのだ。
それが名物になってしまい、今では伝統に変わっているのである。
その為、選ばれる高校も、市立西宮高校の独占なのだ。
(※ ちなみに、春の大会はボーイスカウトが持っていたが、現在では各校の女子生徒が持つことになっている)
プラカードを持つには、校内のオーディションの前に、クリアしなければならない条件がある。
2年生であること。
身長が、155cm以上であること。
そして最後に、先生の印象を良くすること。
だが、そんな条件やオーディションさえも吹き飛ばすことの出来る人間が時折現れる。
それは、母親がプラカードを持った経験が在るという事だ。
歴史の長いこの高校では、親子三代ということも実際に起こった。
先生「鶴田!」
鶴田「はい!」
先生「出ていけ!」
鶴田「えぇ~!」
先生「えぇ~やあるか! お前、男やんけ!」
それを聞いた鶴田学は、壊れたかのように高笑いをした。
ククク、先生それや!
俺は、それを待っていた!
鶴田「俺……性同一性障害なんです!」
勝った!
俺の勝ちや!
オカンがプラカード持った経験があり!
性同一性障害というマスコミには美味しい話題!
決まりや!
完全にもろうたぁ!
先生「ウソ言うな! お前、彼女おるやんけ! 出ていけ!」
鶴田「へ? そ、そんなぁ~、制服まで買ったのにぃ!」
先生「早く着替えろ! キモチワルイ!」
鶴田「どんだけぇ~!」
先生「お前が、どんだけや!」
プラカードのオーディションに落ちた俺は、次に本番でスリ代わってくれるように、彼女の松田尚美に頼んでみた。
しかし、合格する自信はあるし、本番も代わってやってもいいが、行進の練習で日焼けするのが嫌だと言われた。
この女、自分のことを大女優か何かと勘違いしているようで、文化祭で眠りの森の美女役を強引に奪っておきながら、眠ってる間に、顔に落書きするコメディだと知ると、役を降りる始末。
なのに笑いには貪欲なようで、中2までオネショしていたことは平気で話せる。
全く……アナタ、アホですか?という感じだ。
最早、残された手段は……。
読んでくださって、ありがとうございます。
ボチボチ、頑張ります。




