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異世界で咲く華  作者: ロンパン
修正前
10/20

ある世界線の出来事

 楚云烨チュ・ユンイェーは何気ない朝を迎えた、朝起きて朝食を食べながらテレビを見る。そこには毎度のように日本の残虐性を訴えるニュースキャスターとアメリカを非難する中国の勇ましさが伝えられた。だが、今から発表するニュースはいつものありふれたニュースではない。今から報道するニュースは歴史的な内容であり、中国にとって良いのか悪いのか分からないものだった。



 「私たちは今日!高句麗連邦国の樹立を宣言します!」

 長年続いた金一族に支配されていた北朝鮮は経済崩壊と軍、民衆の蜂起により指導者達は莫大な資産と共に中国に逃げたのだ。

 「私たちは長年分断され同じ民族であるにも関わらず敵として対峙してきました。しかし今日はその長年の苦労が報われる日です。」


 すると演説が終わっていないのに場面が代わりコメンテイター同士の会話が始まる。

 「しかし高句麗連邦とはどういうことでしょうか?私はてっきり韓国を中心に統一されると思いましたが・・・」

 彼女はそういう、すると黒い背広を着た黒縁眼鏡の専門家が答えた。

 「かつて東ドイツと西ドイツが統合される時、経済格差があり1兆6000億ユーロの費用を投入してもかかりました。共産国家の中でソ連を抜き一番の優等生とも言われた東ドイツでさえこのような費用が掛かりました。しかもこの問題はまだ完全に解消されておりません。」

 「ということはつまり?」


 「はい、ドイツの場合は経済格差が3:1対して韓国は15:1です。無理に統一することによって韓国が破産し北朝鮮になってしまいます。

 そのため国交は結べど別々の国として扱われます。

しかし市場としては魅力的です。本当に機能しているかは置いておき、ある程度のノウハウがあり教育があり良質な労働力が望まれます。そして何よりも物価が安いので下請けとして中国以上に素晴らしい物件と価値があります。

 そして最後にある程度の良質な資源もありこれもまた北朝鮮が成長するであろう要因の一つと分析されています。」

 「すると北朝鮮は北朝鮮として存続するのですか?」

 「はい、ただし中国側ではなくNATOつまり西側諸国として北朝鮮は存続します。」

 「我が国からまた盟友が消えたことになりますね。」

 「はい。残念なことに中国にまた危機が増えたことになりますます軍の必要性が高まることでしょう。」

 すると急に画面が変わりアナウンサーがテレビに映った。

 「え~速報です、訪日していた北朝鮮大統領が正式に日本に立ちして拉致被害に対しての謝罪を行いました。」


 するとカメラのフラッシュに包まれる中にこやかに握手をする北朝鮮大統領と日本の佐藤首相が映し出されていた。


 「これに対し日本の極右翼政党ではパチンコ業界による不正送金や自国に関する工作行為に関しても抗議するべきだと佐藤首相に訴えかけています。」

 「チャイナスクールの佐藤は今すぐ総理大臣を辞めろ!」

 「弱腰外交だ!」


 日本民族党と書かれた右翼団体の車両集団が国会を囲みまた作業着のような服や警察のような服そして迷彩服と日本の治安維持機構と変わらない恰好をしておりどれが右翼なのか見分けがつきにくい状態になっていた。

 「音量を下げなさい!!」

 「馬鹿野郎!積年の恨みを晴らすチャンスをミスミス逃しているんだぞ!」

 「警察はあそこのアカを逮捕しろ!!」


 そして場面が変わり急に静かになった、そしてそこには佐藤首相と同じ党、民自党に所属する男性と下の字幕に記されている。

 「彼はそれなりの処置をとるさ、彼は中国大使館で色々な経験を積んできた。チャイナスクールの売国奴どもと違い彼は絶対に国益になることをする、絶対にだ。」

 「と、右派は発言しており右派連合に綻びが発生しています。近々佐藤内閣は次の選挙で落選するでしょう。では次のニュースです。」


 楚云烨チュ・ユンイェーはそこまで見ると立ち上がりスーツを着て玄関まで歩く。

 「あなたいってらっしゃい。」

 そこには幼馴染の林杏リンシンがエプロンを結びながら玄関までやってきた。

 「忘れ物。」

 彼女の手には手作り弁当がある、最近は日本のキャラ弁にハマっており最近昼時にそれを開けるのが最近の楽しみになっている。

 自分は彼女の父親の会社に入社した、彼の会社はソーラーパネル事業に手を付けていた

が上手くいかず方向を転換した。理由は中国国内で太陽電池が飽和状態になったしかも質が悪い。たまたまユンイェーは趣味で3dcgの勉強をしており3dプリンタで数百個の教育向けの理科の学習実験のキットを通販で発売したところ成功、無論不良在庫になった太陽電池を使用してのことだ。

 それ以外にもまだ電力が不安定で開拓されていないアフリカに太陽パネルを売り込むことにした、ユンイェーの元同級生はアフリカ等の華僑と深いつながりがあったからこそ成功した。

 そしてアニメサークルを呼び込みアニメの制作をさせ地方のテレビと動画共有サイトに投稿、これが好評を呼び国から正式に国から支援をもらうことにもなった。


 最初から残業代目的でダラダラしている中国の会社と違いやる気のあったそのサークルのクォリティーを維持するためアニメの利益が上がれば給料を増やし、利益が下がれば低くなるシステムを導入する。

 今のところは順調だが、外から来た新しい従業員が社風を乱して長く持たないのではと懸念する声がある。だがアニメを通して会社の名前を売ることに成功した義父の会社は最良企業としてのお墨を国から貰った。


 「おはようございます、会長。」

 「ユンイェー君か、お兄さんが応接室で待っているぞ。」

 「本当ですか?」

 「ああ、何でも軍の車両の部品を注文したいそうだ。」


 応接室には立派な軍服を着た自分の兄がソファーに座ってきょろきょろしていた。


 「すげぇなたった数年こんなでかいビルのオフィスを借りるなんて。」

 「兄さんこそ少校(少佐)だっけ?」

 「ああ・・・(まぁ試験でカンニングしたり、演習の時ある意味ズルしたけどな)」

 「兄さん?」

 「ああ何でもない。」

 誤魔化す様に書類を出し彼に見せる。


 「これは?」

 「無人戦闘ロボットの設計図だ。そしてこっちが銃だ。」

 「銃?うちは機械の部品を作っても武器は作ったことないよ?というよりってまさか国軍の銃を作るの?」

 「いや銃は第三国に売る為に作る。」

 「第三国って兄さん。僕は死の商人になるつもりは。」

 「売るのは先進国だけさ、正規の兵にね。」

 「でも・・・」


 すると見透かしたように別の書類を出した。

 「そういうと思って既に別の会社に頼んだ。」


 そこには取引先が記されていた、だがあくまでも取引先の一つと言うだけで自分そこまで重要ではない。


 「ノウハウ不足。日本の住同重工を例に、この会社では銃は作れないと報告するよ。だから安心しろ。」

 「何で・・・兄さん?」


 「俺は臭い演出するために来たわけじゃない。何でこの会社のような出来立ての会社にこんな注文したと思う?今この国で何が起きていると思う?それはどんな会社でも武器が作れるようにしたいからさ。何故それをする必要があるのか?それを俺は話しに来た。」

 「不況の事?」


 バブル崩壊からまだ完全に立ち直っていない中国経済は高句麗連邦国のように内陸部と沿岸部との経済格差が酷く、中国国内で輸入輸出を行っている状況だ。


 「それもあるが・・・戦争が起きるかもしれない。上官の話を立ち聞きしてな。ユンイェー悪いことは言わない今からでもいい外国に逃げる準備をしろ。」


 外国に逃げる準備をしろ、まるで国を捨てるかの行為それは軍人としてあるまじき言葉だった。


 「良いか、我が国は内乱が起きて分裂する可能性がある。何でも地方軍が暴走寸前で革命がおきるのではないのかと言っているんだ。」

 「何で!?」

 ユンイェーは立ち上がる、無論応接室なので声が漏れることはないだろうが念のために則された。

 「声が大きい!実はほぼ毎日中国で暴動が起きてそのたびに武装警察が駆り出されているんだ。俺ら世代を筆頭に革命戦争が起きるかもしれないってな。」

 「そんな・・・ニュースじゃそんなこと。」

 「俺は戦車兵でよくロシアに行く。そしてロシアのネットカフェで本当の中国が見てきた。中国はもう昔の日本みたいに爆発の一歩手前なんだ。だから外国に逃げろ。」

 「・・・・」



 202X年中国で腐敗した政治を打倒するためのクーデターが起きるが散発的で兄が言っていたような大規模なことは起きなかった、中国のタカ派の思想を持つ軍や部隊に反乱軍は鎮圧された。 莫大な資産を持ち皆大陸から逃げたがチュ家で一人だけ移民に失敗した物がいた。

 愛国心が強く国のために動いた兄は便乗した独立派の少数民族の手製爆弾にて指揮車が破壊された、その時の彼の通信は住民に銃口を向けるべからずだったと言う。

 そして最後に理不尽なことは尽くしたはずの国に反逆者のレッテルを張られ牢屋の中に入ってしまった。理由はは命令違反、最後の命令が反逆罪的だった為である。


 国外逃亡に等しい形でチュ一家とシュエン一家は出国したため中国に帰ることも出来ない、彼らに残されたのはアメリカで始めた新しい事業と資本だけだった。





あくまでも作者による見解です。


高句麗連邦

加盟国

大韓民国

北朝鮮民主主義人民共和国

実態は結束力の強い同盟連合でアメリカとカナダのような関係にある。



高句麗連邦の背景


北朝鮮の経済状況は2000年の状況と比べて大分マシになっている、ある程度の資本主義制度の導入や外貨稼ぎを行い、GDPの順位は東ヨーロッパのラトビアを抜き辛うじて上位に位置する。主な外貨の収入源は兵器の販売労働者の派遣、そして農産物の輸出。経済制裁を受ける前は日本にも輸出され※作者も北朝鮮産の水産物や農産物を食べたことがある。

※(値段だけで買って原産国を見たらビックリという状態でした(汗))


新札発行などによる資産の没収があったもののGDP成長率が10%と驚異的な成長と一人当たりのGDPが904ドルもありバングラディッシュより高い。(格差があるため参考にならないかもしれないが)

武器製造も日本より遅れているがロケット技術は職人技などによって韓国以上の製造技術があります。(他分野では勿論遅れている)アフリカ等と違い基礎の工場と教育機関があります。(機能していない部分もありますが)

 そのため安く質の高い労働力がありふれていると考えている人がいます。(といっても学校に行けない子供が大多数かもしれませんが)


 しかし経済格差が酷く、統一に306兆円の費用がかかると予想され、日本の税収は45兆円(平成24か5年度)であることを考えると実現は不可能に近い。韓国は日本、アメリカ、ロシア、中国といった国々に分断の責任として資金の支払いを行いたいと考えているが、この格差は北朝鮮のずさんな国家運営が原因でその尻拭いに近いことを各国は受け入れるとは思えません。


 また実際にクーデターが起きた場合中国の軍事介入の可能性もある、北朝鮮の資源地帯は中国の会社が運営する権利を所有しておりそれらの損失、また崩壊による難民の流入とスラム街の発生が考えられるためこの小説のようにはならないのかもしれないでしょう。


 実際この北朝鮮がこんな状態に陥ったのはハーレム部隊の創立ロシアからの支援金で高級品の輸入などを行ってきた独裁者の鏡・・・金正日が原因で、もし正日が政権に就任しなければこんなことにはならなかっただろうと作者は思います。(それでも評判は悪そうだが)



 中国

 中国はほぼ毎日どっかで暴動が起きておりその度に日本で言う機動隊が出動しています、また横領や腐敗、そして国営にも関わらず営利を求める医療施設などが問題になりこのようになっています。かつて中国軍は中央政府から予算を与えられず「自分で稼げ」ととんでもない命令が下され中国軍が訓練をそっちのけで会社を設立し経営することや農業を耕すことは珍しくありませんでした。(また外国人観光客にマシンガンを撃たせたりロケットランチャーを撃たせたりなど楽しそうなことも・・・)

 しかし中国の情勢が安定しだすと流石にこれは拙いと考えた政府は政府から直接予算をまわすことになるが、それでも中国軍が設立した企業と癒着や天下りの問題もあり、政府の影響が低い部隊チラホラとあります。

 影響が低いことにより、何かしら政府の命令を背き何かの罰則を与えても地方軍は企業の癒着などで多少の痛み程度にしか感じないケースもあります。

 そして市場としての信用を得ることと冷戦の終結にて今まで通りに戦闘や挑発が行えなくなったこと(?)に対してタカ派は軍が弱体し周辺国から軽視されることに危惧しており、軍による独断行動が最近問題になっています。

(もしかしたら尖閣の衝突は中国政府の指示ではなく軍による暴走なのかもしれない)

 他にも海上自衛隊にレーダー波を浴びせる行為を日本が抗議して初めて認知した等世界恐慌後の日本の様な状態に陥っています。


 そして中国の富裕層はこの腐敗した中国は信用できないとして楚云烨チュ・ユンイェーのように国外に脱出するケースも珍しくありません。


 日本は・・・・北朝鮮に好き放題されていました。

 北朝鮮と関わりのあるパチンコの癒着、議員の買収等、国際的な恥になることが多いので多分この小説のように堂々と言うことは無く、秘密裏で逮捕や犯罪の関係者として合法的に資産の没収をするでしょう。


 最後に・・・「住友 銃」と検索してみてください。ある意味日本も癒着のことに関しては、人のことは言ってられないのかもしれません。

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