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学院の凡人は英雄譚を描きたい  作者: (羽根ペン)
第一章 巨人暴走事件
6/93

6.世界の形 Part2

更新です。

続いて、四国目

ガネーシャの隣国に位置し、七国の中で最南端の一国でもある

【神樹国家ワルドガイスト】


言わずもがなエイスの出身国だ。ワルドガイストは統一戦争前からある、森人族(エルフ)達が立ち上げた国だ。彼らは持って生まれた種族特性である魔力量の多さを十二分に発揮し、魔術の研究と莫大な木材資源でもって統一戦争を勝ち抜いた強国である。


ワルドガイストの特性を上げるのならば、まず最初にラビリンスと似た要素が挙げられる。それ即ち国土面積の『殆ど』が神樹という巨大な樹木に覆われているということだ。


ラビリンスと違って『全部』では無いのは、神域が関わってくるためまた後程説明する。

神樹。伝説の木。ワルドガイストで信仰されている宗教や神話の主神にして唯一神だ。その神の名もまたワルドガイストであり、ハッキリとした性別は描かれていない。


7ヶ国の内、完全な唯一神信仰はこの国しかやっておらず、それ故なのか、ワルドガイストの民であるエルフ達は排他的な者が多かったという伝承が残っていたりする。


エイスやその一個上ぐらいの世代になるとそうでも無いが、如何せんエルフは長寿な種族であるため(平均寿命が人間の3〜4倍)。アホみたいに長く生きてるエルフであれば統一戦争時の記憶をそのまま持っている者もいる。


故に排他的な思考は中々改善されたりはしていないらしい。エイスが言うには上のじい様ばあ様が退いてくれたらかなり国交が楽になるらしい。


また、ワルドガイストはガネーシャに並んで大陸の食糧事情を担っている国でもある。というのも、この神樹。とんでもない種類と数の果物を実らせることが出来、人が住まない奥深くには希少な珍味になる魔物や生物が大量に棲んでいることが確認されているためだ。


更には殆どを神樹に覆われていると言っても一本の木であるため、地面は普通に存在しており、そこを流れる川には多種多様な魚が生息している。加えて、魔術技能の向上と、国民の魔力量の多さから魔術的処理を必要とする養殖のしやすさも相まっていると考えられる。


他の六カ国と同じように、ワルドガイストにも神域が存在する。エイス曰く、ワルドガイストおける神域とは、国土の内、唯一神樹の枝葉に遮られていない神樹の幹の中のことを指し、同時に、唯一まともに太陽を浴びることが出来る場所でもあるのだという。


正直、中どうなってんの?と思ったものの、エイスの親父さん曰く、王城の裏手にある小さな幹の洞に、神樹ワルドガイストが特殊な魔法加工を行ったことで生まれた、神域としか言いようのない場所であるのだとか。


入ったことのあるエイスが言うには、「神樹様の幹の中は、空洞ではないんだろうけれど・・多分アソコはそれに最も近い状態の空間なんじゃないかな?」とのこと。いよいよもって訳が分からないが、神域なんて皆そんなもんなんだろう。と、ひとまずは納得することにした。


続いて、五国目。

ワルドガイストの左隣。大陸の最南端に位置するもう一国。

【龍嶺国家リュウセン】


フィロス先生曰く、「リュウセンというのも、統一言語に直した言葉である。現地の言葉流に言うのであれば、『龍仙』ないしは『龍山』と言うべきだ!」とのこと。


ちなみに、前にフィロス先生が一番好きな国を質問した生徒が居たんだが、その生徒は放課後に職員室に呼び出され、二時間以上延々とリュウセンについて語られたのだとか。・・まぁ、俺なんですけどね。


リュウセンは統一戦争以前から強国として知られていた、竜人(ドラゴノイド)達が立てた国だ。ドラゴノイドというのは、文字通り竜のような特徴を持つ人々であり、身体に鱗が生えていたり、目が猫目に近い竜眼だったり、竜により近しい者であれば、二足歩行する爬虫類のような見た目をしている者もいる。


まあその辺は個人差だ。身体の所々に鱗が生えているだけの者だっているからな。ただ、全員が共通して竜のような尾を持ち、額の両脇から角を生やしているのは、他人種と見分ける特徴としてわかりやすいだろう。


余談ではあるが、その角にドラゴノイドが魔力を通すと自身の魔術属性を表す色で光る。炎だったら赤、雷だったら黄色、風だったら緑。みたいな感じだな。


閑話休題。


そんなドラゴノイド達が行うのが山岳信仰だ。なんでも、自身達の国土にある、広大な山々は全て龍神様達であり、彼らがその場から動かないのは、大陸と接続して大地の安寧と平穏を担っているからなのだとか。


山は山だろ。と思わなくもないが、近年、とある調査によって山々を構成する物質の中に魔物の龍種が持つ鱗のような成分が確認されたことで、神話での話が本当なのではという信憑性が高まったりしたことをフィロス先生が、聞いてもないのに、嬉々として教えてくれた。


さて、そんなリュウセンだが、もう1つ。文化として面白い特徴を持っている。ドラゴノイド達の文字の書き方だ。通常、統一言語にしろワルドガイスト語にしろフォグノース語にしろ、その他の国の言葉にしろ、文字を書く時は決まった単語を並べて、左から右へと書いていき、段が終わったら下に行って次の段を書くというやり方を取っている。


しかし、リュウセン語は違う。リュウセン語では、上から下に文字を書いていき、その段が終わったら左隣に次の段を書くという、縦書きスタイルを行っていたのだ。これが古文の問題を解くのに読みにくいのなんの。文法も違うし、使ってる文字も違う。挙句の果てに文の進め方も違う。


数多の考古学者が匙を投げたのも当然と言える。まあフィロス先生は普通に解読できるらしいんだけどさ。本人から直接聞いたからわかる。言語学の先生がそれについて質問しに来てたのは見なかったことにした。


話が逸れた。リュウセン文化といえば文字もそうだが、建築様式や服装なんかも大分他国と違うのだ。まず彼らは通常時の服装として、キモノという、羽織るような形の服を着、帯を締めて、靴のような何か・・ゾーリだかゲタだかを履くらしい。


俺にはとんと理解できないが、フィロス先生が言うにはかなり着やすく、楽らしい。


また、建築様式についてだが、リュウセンは他の国と違ってあまり高層の建物を作らないのだ。その代わり、横に広く長い、平屋式という様式を採用しており、ワフー建築と言ったはずだ。その総面積は女王陛下が住む邸宅にもなると学院の敷地でも足りないほどなのだとか。


いやどんだけ広いんだよ。つーかなんでフィロス先生(あんた)そんなこと知ってんだよ。とか色々突っ込みたくなったが、ひとまずそれは置いておき、リュウセンの話に戻ろう。


実は、リュウセンとワルドガイストは非常に仲がいい国同士で有名である。というのも、リュウセンにある山々は木が生えていないことが多く、また地形も山岳地帯である都合上、作物が育てにくいのだ。


故に、ワルドガイストからは足りない森林資源と食料を、リュウセンからは、フォグノースよりも格安にした鉱産資源を交易しているというわけだ。


今代のワルドガイスト王の長女。即ち、エイスの姉の婚約者がリュウセンの第2王子(リュウセン語でなんて言うのかは分からん)だと言うのは、貴族界隈では余りに有名な話(聞いたらシャールヴィも知ってた)なのだとか。


因みにリュウセンの女王陛下は統一戦争以前から生きている、所謂不老不死であり、竜人(ドラゴノイド)ならぬ龍人(リュウジン)なのだとか。強さも策謀もこの世界においてトップクラスらしく、エルフの統一戦争の時代を生きていた世代の人々からは、正しく英雄と呼ばれるほどの活躍だったと謳われているらしい。


実際、彼女について記された英雄譚はいくつも存在している。正しく英雄・・か。いつかは会ってみたいなぁ・・・。


閑話休題。


リュウセンの神域についてだが、これはワルドガイストと似たような感じで、国内のどこか1箇所にあると言われている。。エイスも父からの又聞きらしくあまり詳しいことは聞けなかったが、


曰く「カグヤ女王陛下の御屋敷がある山の山頂にある、ジンジャって呼ばれる祭壇?神殿?みたいな所が神域なんだってさ。毎年1回女王陛下がサンパイって言うのをして、国の繁栄と安泰を願うらしいよ。」


とのこと。ジンジャ・・フィロス先生が言うには「神社」と言うらしいが、それもかなり興味深い。リュウセンは他の国々と比べて、ガネーシャ以上に異色の国だからな。死生観とか、英雄像ももしかしたら違うのだろう。


今のところ、いつかは行ってみたい国No.1だな。


さて、続いて六国目

リュウセンの隣に位置し、大陸の南西ないしは西南西の辺りにある

【海陽国家レーア】


レーアは小人族(ハーフフット)が立てた国だ。ガネーシャと同様、統一戦争中に出来た国であり、小人族の圧倒的人数有利と、大陸で唯一大規模な海外での商業ルートを展開していたことで統一戦争を生き残った、商魂たくましい国と言える。


レーアの話をするにはまずハーフフットの話をしなければならない。ハーフフットとは、その名の通り通常の人間を5〜4分の1だけ縮小したような大きさの人々だ。


正しく巨人族の正反対と言えるだろう。また、彼らは寿命が短く、平均寿命はおよそ60歳前後。それゆえか子供が多く生まれ、かつては王権交代の際に血で血を洗う内乱が国内で発生し、統一戦争との板挟みにあって滅亡しかけた等の話が伝わっている。


また、ハーフフットは手先が器用であり、割となんでも作ることが出来る。ラビリンスが魔道具の開発に向いている国だとすれば、レーアは生産に向いている国と言えるだろう。


故に、レーアは他国と比べてもかなり早い段階で海外に進出し、海外の国々や諸外国で開発された新兵器等をいち早く国内で活用し、発展してきた、かなり先進している国である。


実際、俺が小さい頃にレーアに行った時は、既に今の学院寮や教師棟のような高層ビルが数棟立ち並んでおり、工場のような所からは気化した魔力の煙・・確か魔煙とか言ったはず・・がひっきりなしに煙突から出ていた。


確か魔導銃も最初に開発したのはラビリンスの科学者だったけど、それを複製して量産したのはレーアの鍛冶師だったはずだ。んで、そこから改良して行ったのは両国の鍛冶師や科学者達だったと思う。


そう考えると、レーアと違ってラビリンスって工場とかあんま無いような・・国土の問題かなぁ?やっぱり。まあその分特許とかで稼いでたはずからいいだろ多分。


まま、レーアで信仰されている宗教は主神が二人いる多神教だ。その国名にもある通り、一柱は太陽神ディオ・デ・ソラール。もう一柱が海洋神ディオ・デ・オチェーノ。大地の神がいないというなんともよく分からん宗教だが、フィロス先生曰く、恐らくレーアが海外進出した後に生まれた宗教だろうとのこと。


つまりは他国と比べたら新興宗教であり、そこまで絶大な影響を持ってたりはしないんだとか。ただそれでも信仰されていることは確かであるため、神々であることに変わりは無い。


レーアは英雄譚がそこまで多くは無いのも俺的には特徴として挙げたい所だ。何せ新興国家。多分海外で有名になったり英雄視されている人はそれなりにいるんだろうが、まだ海運だって確実に安定はしていない現状、そういうのがこの大陸に伝わってくる確率は限りなく低いと言わざるを得ないだろう。


余談だが、俺には小人族の血が流れているため・・具体的には祖父なんだが・・俺の身長は小さい。かなり小さい。多分165センチに届かないくらいには小さい。

さらに余談の余談になるが、シャールヴィとエイスが大体同じくらいの身長だ。多分175ぐらい。で、ダバーシャが彼らよりもう少しでかい。確か182とかだったはずだ。あいつあの体格で槍振ってくるのズルすぎないか?


まあそんなことは今はどうでもいいんだが。取り敢えず、他国より技術力で進んでいる国、それが海陽国家レーアだ。


いよいよラストの国となった七国目。

フォグノースとレーアに挟まれた場所に位置する

【五獣国家ファイブズクロウ】


ファイブズクロウは獣人族(ビースト)の起こした国だ。この国もレーアやガネーシャと同じく統一戦争中に出てきた国だ。と言っても、統一戦争の初期の初期に起こった国だから、歴史はそれなりに深い。


そして俺にとっては嬉しいことに、英雄譚が沢山あるのだ。まあ、何故多いのかの理由を聞くと少し萎えるが。


まずファイブズクロウの説明をする前にビーストの説明から始めよう。現在、ファイブズクロウには五種類のビースト種がある。それが犬人族、猫人族、猿人族、鳥人族、熊人族だ。それぞれ名前の通り、犬のような見た目をした人だったり猫っぽい特徴を持っている人々のことを指す。


各種族の特徴として、犬人族は嗅覚と集団行動、統率に優れており、猫人族は瞬発力、敏捷性、身体のしなやかさに優れている。また、彼らは忍び足なども得意である。猿人族は知能と技術力、聴覚に優れている。また、鳥人族は視覚と弓術、速さに優れ、空を飛ぶことが出来る。熊人族は膂力と体力、防御に優れていることが挙げられる。


ビーストの動物度合いだが、はっきり言ってドラゴノイドのように個人差によるとしか言いようがない。鳥な人はとことん鳥だし、猫の人はとことん猫に見える。当然人に近い見た目をしてる人だっている。


が、どの種族でも最低限、熊人や犬人、猫人だったら耳がついていたり、鳥人だったら尾羽根、猿人だったら腕辺りに剛毛が生えていたりするため、見分けるのはドラゴノイドと一緒で楽だ。因みに、この5種族は一律して全員が足、もしくは手に爪・・それも鉤爪かそれに近いものを持っているため、そこを見ても分かるだろう。


建国当初、ファイブズクロウにはもっと多くの獣人種がいた事が調べにより分かっている。例えば象人や犀人、珍しいのでは亀人なんかもいたらしい。が、彼らの殆どが統一戦争後、今でも続く内乱によって駆逐されていった。


英雄譚が多い理由は単純にファイブズクロウの中で戦いの歴史が長すぎるからだな。実際、当代のファイブズクロウの王の英雄譚も市場に出回ってるくらいだからな。


前述の通り、ファイブズクロウでは今も内乱が度々起こっている。といっても、田舎や郊外での種族間でのいがみ合いから来る小競り合いがほとんどらしいが。


だから産業とかもあまり育っていないのが現状だ。当代の王、老獪猿王モンキル・ビースター・ファイブズクロウは、そういった現状を変えたくて国王に立候補し、自身が長く続く戦乱の世の最後の王になることを願っているらしい。


まあ英雄譚に書いてあったことそのまま言っただけだけど。


ファイブズクロウと言えば、国王の即位方法も他国と違って一風変わったものとなっている。


具体的には、まず各種族の頂点である五大公爵家が王に相応しい者を国民の中から選び、誰が選出した者が一番王に相応しいのかを本人も混じえた面接と議論で決めるのだそうだ。


当代のファイブズクロウ国王のモンキル・ビースター・ファイブズクロウはこの長い統一歴の中で初めての、五大公爵家全員が満場一致で選んだ者であるとのこと。


余談だが、彼の英雄譚は数多く存在し、俺もそのうち何個かを読んだことがあるのだが、あまりにも功績が多すぎてビックリする。まず、出自不明の状態から、Sランクのパーティーである〈五爪の閃〉のリーダーを務める所までのし上がり、数多の国を脅かした魔物を討伐。


果ては龍神の血を受け継ぐという魔物、この世に四匹しかいなかった内の一匹である『祖龍』を一刀の元に切り伏せるという逸話すら残している。


まあ流石にそれは誇張だろうが、それでもその祖龍が倒されてこの大陸から消えたのは事実なわけで・・・つまるところ何が言いたいかと言うと、俺が俺の人生の中で出来ることなら会ってみたい人2人目が、何を隠そう彼なのであるということだ。


話を戻そう。そんな内乱等で忙しなくしていたファイブズクロウだが、ここ数十年。具体的にはモンキル王が即位してからは内乱は起きていないのだ。これは彼の類稀なる手腕と言えるだろう。


それでも完全に和平にならないあたり相当に各種族間での溝は深いようだが、その辺の確執もあと少ししたら無くなるかもしれない・・いや、無くなるだろう。


では、ファイブズクロウがどんな産業を営んでいるかと言うと、これが実に多種多様なのだ。と言うのも、種族ごとにどんな産業を行っているのかが分かれるため、ファイブズクロウ全体の産業で言うと、オールラウンダー的な感じとしか言えないのである。


もう少し深堀するのであれば、


犬人族は兵器開発や機械設計、制作などを行っており、猫人族と鳥人族は観光案内などに力を入れている。また猿人族は魔道科学産業(特に錬金術)を推し進めており、彼らはラビリンスやレーアと積極的な交流を行っている。熊人族は農耕や牧畜、鉱産資源の採掘などを執り行ったりしている。


と言えるだろう。国を上げて一致団結すればなんでも出来るのがファイブズクロウの産業の特徴である。が、そうはならないのが現状ではある。


また、ファイブズクロウでは信仰している神々が種族によってそれぞれ違うのだ。


犬人族であれば忠信と群衆を司る「群義犬神ドグフルト」を。

猫人族であれば善なる心と悪しき心の二面性を司る「双色猫神キャトリア」を。

鳥人族であれば冥界とその案内、そして他の神々の使者をも行う、「冥速翼神バーディリア」を。

猿人族であれば知識と技術、繁栄と衰退を司る「全知猿神モンクルト」を。

熊人族であれば闘争と力、勇気と欲望を司る「闘武熊神グリズルト」を信仰している。


各種族は別種族の神々に対してもその敬意を怠ることはなく、五神全てを崇拝しているが、自分の種族と同じ動物種の神がその中で最も優れていると考えている者も決して少なくはない。


今は教育によってそのような考え方は淘汰されてきたが、それでもそういう風に考えてしまう人は一定数は必ずいるのだろう。戦争がなくならない理由の一つをまざまざと見せつけられている気分だ。


が、そういった国の歴史が重要なのもまた事実ではある。行きたいとは思わないが。


・・そう言えば、内の学院の生徒会長が確かビーストの犬人族だったような・・まあ俺見た事ないから噂でしか知らないんだけどさ。


なんでも物騒な、《学院最強》とかいう二つ名まで付けられているらしいし。まあ実際この学院で生徒会長やるからにはそれくらい強くないとダメなのかも知れないけど。


ただ、2つ名っていうんだったら内のエイスやダバーシャも負けてないぜ。エイスなんか《冷冰迅雷》とかいうクソかっこいい二つ名持ってるし、ダバーシャにも《蒼焔》っていう二つ名があるからな。


どこで対抗してんだって話だが。


閑話休題。


以上で、大体この大陸にある七つの大国の説明というか振り返りは終わったと言っていいだろう。丁度授業終わりのチャイムも鳴ったし。今日はいい感じに思い出せたな。


先生はなんか「学院の成り立ちまで説明したかったのにいぃぃ!!」とか叫んでたが、それはまあまた後日だな。生徒達には次の授業があるし、先生方だって暇じゃないんだから。


・・そういや、フォグノースの暴走事件のこと、ホームルームが終わってから先生に聞いたけど、分からないって言われたんだよな。過去にもこういうことが無かったってことは、今回が先例のない特殊な事例ってことなんだろうけど・・。


どうもなぁ・・。フィロス先生は「こういった突然の時期に突拍子も無いことが起きたりするのは、歴史上で見ると神々が関わってることが多い」なんて言ってたが、まさか本当に神様が介入してることなんか無いだろうしなぁ・・。


神は観測者であり支配者では無いってのは誰の言葉だったか・・。


この事態に即しているとは思わないけど、本質を突く言葉だってのは確かだよなぁ。今の時代、信仰は人々の自由って言われてるし。


ただまあ、念には念をとも言うしな。一応、フォグノースの神話とか調べてみるか。

・・まぁ、俺が読みたいだけなんだが。


設定色々書いてたら予想以上にボリュームが膨らんじゃって。申し訳ないです。

ただ、ここで書ききらないとちょっとマズいというか、流石に国の紹介だけで三話も使いたくないので、何とか2話に収まるようにしました。


実は各国の首都名が抜けてることに書いてる途中で気付いてしまい、今更修正するのも読者の皆様に申し訳ないので、以下に纏めておきました。


・巨神国家フォグノース、王都、始人都市ミズガルズ

・迷宮国家ラビリンス、王都、迷宮都市ラビュリントス

・饗祭国家ガネーシャ、王都、祭宴都市ガネーシャ

・神樹国家ワルドガイスト、王都、神樹都市ワルドガイスト

・龍嶺国家リュウセン、王都、霊峰都市ショウリュウ

・海陽国家レーア、王都、陽湾都市ポルタ

・五獣国家ファイブズクロウ、王都、猿神都市モンクルト


補足説明

原則、ファイブズクロウの王都は各代の国王の種族が首都として認識している都市が王都となります。


長くなりましたが、最後にブクマやイイネ、などありがとうございます!感想、誤字報告等々いつでもお待ちしております!!

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