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由紀との再会

刑務所に何日か立った日、弁護士がやってきた。


今日からお世話になる、鈴木みどりです。よろしくお願いします。


みどりは由紀にそっくりだった。びっくりするほどの。


「あの。私の顔になにかついていますか?」


U氏はみどりに見とれていた。


「あ、いえ、知人に似ていたもので。」


「そうなんですね。では、こちらの資料をお読みください。」


一目見て死神だと分かった。鈴木みどりはきっと由紀なんだろう。そして、僕を殺す。涙がでてきた。


「なんで、泣いているんですか。」


「あ、いえ、あなたが私の知っている知人にあまりにも似ているんですよ。その人死んでしまって」


「そんな、悲しいことがあったんですね。思い出させてしまい申し訳ございません。」


「いえいえ、私の個人的な話ですから。今、気づいたんですけど、レモンの香水つけていますか」


「はい。つけていますけど。」


「とても、いい香りですね。」


「ありがとうございます。あれ、なぜだろうか。私、こんな会話したことがあるような。」


みどりは首を傾ける。きょとんとしていたその姿が可憐だった。


資料に全部目をとおし、読み終わって少し話をした後、考えた。


「由紀に殺されるのなら、本望だ。」


そして、数日後、U氏はみどりの手によって執行が行われ、死んだ。


そう、これは、一生交わることのない、2人の恋の物語。

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