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更新しました~!


「つまり、シャディは内戦をその目で見てきたって事?」



思い出したことを王宮に帰ってロゼリア殿下とロイドの二人に話した。



「でも、どうして突然思い出したんですかね?」


「分かりませんけど、赤い夕陽を見て……急に…」


「君が過去に体験した内戦の姿に夕陽に照らされた街が酷似していたんだろう」



確かにそうなのかもしれない……。


でも、こうなるとほぼ私は亡命してきたことが確定した。



私はユーシリア王国の人間……。




「てか、そのピーピー泣いてたっていうのはシャディ自身じゃないんですか?ここに初めて来たときも、殿下に泣きついてたじゃないですか」


バカにしたような目で見てきたロイドにムカついたので、足を踏みつけてやった。



「いった!!このクソアマッ!!」


「泣いてないし」


「はい、嘘ー。俺がお茶持ってきた時に殿下に抱きつきながら泣いてましたよ」


「うるせー。クソ天パバカ野郎」


「殿下!!聞きましたか!?この女の言葉遣い!!万が一にもレディじゃないですよ」


「ロイド……」


「で、殿下……?」


何故かキレている殿下に睨まれているロイドに助けを求めるような目を向けられたが全力で無視してやった。


人の黒歴史を弄るからそうなるんだ。



「お前の方がシャディと仲良さそうなのが腹が立つんだけど」


「いや、何いってんですか。どの辺を見たらそう見えんですか。眼科行って来た方がいいですよ」



予想外過ぎる怒りスイッチに冷静に突っ込んでしまったではないか。



「そうですよ、殿下!俺がこんな下品な女と仲いい訳ないじゃないですか!!」


「おい、いい加減そのよくまわる舌を抜かれたくなかったら黙っといた方がいいぞ。お前今は私の下僕なんだからな」


「ほら!殿下!!こいつの本性をよく見てください!!下品を絵で書いたようなこの女を!!」


「天パ毟るぞこの野郎」


おっと、私とした事が言葉遣いがはしたなかった……。


と、そこでバンッ!!と音を立てて立ち上がったロゼリア殿下は「俺は…俺には……」と小さな声で言ったと思ったら、顔を思いっきり上げて宣言した。





「初めて会った時のシャディも今のツンデレのシャディもどっちも可愛くて仕方ない!!」


「暑さで頭沸いちゃってんじゃないですか?氷水ぶっかけますよ?」




前からアホだとは思ってたけど本当にこの人の頭は大丈夫だろうか。


ただのアホじゃなく何か悪い病気なら早めに医院を受診すべきだ。


「殿下!ツンデレは可愛い子がやるから許されるんですよ!!コイツがツンデレなら、俺はもうツンデレ推しを止めます!!」


「キモい暴露止めてもらえますか。キモすぎて鳥肌すごいんですけど…」


「殿下、俺もうコイツの護衛嫌です!!口悪いし!!!俺のツンデレへの夢を壊すし!!口悪いし!!!!」


いや、ツンデレの夢壊してないからね?

そもそも、私がツンデレキャラなの非公認だから。

勝手に被害妄想すんな。





「なら、俺がシャディの護衛をしようかな」


「いや、どこの国に庶民の護衛する皇太子がいるんですか。アホ具合も大概にしてくださいよ」


「でも、俺はもっとシャディといたいんだけど…」


「…………」



前から思ってたけど……

殿下は何で私を拾ってくれて、こんな風にやたらと構うのだろうか……。


「側にいたいんだよ……シャディ…」


「出来るだけ、会いにいきますから……」




優しい人だからなのか、それとも他に理由があるのかもしれない……。


でも、それはまだ聞くときでは無いと彼のそれ以上何も言わせないと言いたげな瞳で悟った。










__________________


______________________





その夜、寝る前にもう少しと思い、オルフィネストリアとその王族について書かれた本を読んでいた。



オルフィネストリアの歴史はかなり長く、700年も続いている。


そんなにも長きにわたり一国が攻め込まれず存続し続けられたのには訳がある。

外敵からの攻撃を守る優秀な王宮魔術師たちがいるからであった。


彼らは国境沿いにある各砦と王宮に在中しており、常に保護の魔法で見えない外壁を作っている。


外国からオルフィネストリアに入るには砦の北と西と東の門のどれかからしか入れなく、入国審査もかなり厳しいらしい。

なので、不法入国者はこの700年、一度も現れた事が無いし、外国人が国内で起こした事件は一件たりとも無いそうだ。


また、オルフィネストリアの王族は『特別な魔法』とやらが使えるらしく、その正体は隠されている。



王族ってことはロゼリア殿下もこの『特別な魔法』とやらが使えるのか…。


本を閉じてランプを消した。


気になるけれど、今日はもう眠いし寝よう。


私は王宮の最奥にある人の寄り付かないような部屋を殿下から貸して貰っていた。


あの日突然転がり込んできたのに、部屋は綺麗にされており、調度品もしっかりと揃えられている。


女性物のドレスまで……。


私がここに来る前から誰かの為に用意されたように……。



皇太子なのだから女性の一人や二人囲っていても当たり前か。



余計なことを考えるのは止めて私はベッドに入り眠りについた。


次回もお願いします!

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