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前回の続きなので短いです!!


「荷が重いんで」と付け足すと、殿下はしぶしぶだが同意してくれた。



「そもそも、何で私は血なんて吐いたんですかね?」


「君にかけられている記憶封じの魔法が爺の魔法破りに反発したらしい」


「ということは、私が記憶喪失になっているのは魔法のせい…?」


「ああ。爺の話では、爺でも破れない程の強力な魔法だと言っていた」



そんな強力な魔法を誰がかけたのだろう…。

以前の私はいったいどこで何をしていたのか…。

ひょっとしたら何か知ってはいけないものを知り、その為に記憶を封じられたのでは無いだろうか。


自身の身に何があったのかを知るのが怖くなった。


もし仮に記憶を取り戻しても、今度は記憶封じではなく命を狙われるのでは無いだろうか。


膝にかかる毛布を握りしめて、泣きたい気持ちをぐっと堪えた。




「シャディ、君はこれからどうしたい?」


私の顔を心配そうに見つめて、殿下は手を握ってくれた。


「私は…」


「君がこの先も自身の記憶を取り戻したいと思うのなら、俺は君に手を貸す。だけど、君に危ない目には合って欲しくない」


「殿下…」


「一から新しい人生を始めるのも悪くないと俺は思う」



さっきまでのふざけた雰囲気とは変わって、殿下は真剣な面差しで私に言った。


確かにこうなった以上記憶を取り戻そうとするのはリスクが高すぎる。


だけど…


それでも…



「私、怖いです…。今度は記憶じゃなくて命を奪われるんじゃないかって…」


「シャディ…」


「だけど…!自分が誰なのか分からない事の方がもっと怖いんです…」


「…」


「誰にかけられた魔法なのかも分からないまま、この先も見えない敵に怯えていたくは無いんです」



いつの間にか私の方からも殿下の手を握り返していた。

私の決意を聞いた殿下は宝石のように輝く瞳を臥せて、微笑んだ。



「分かった。君がそうしたいなら俺も君を手伝う。けれど、約束して欲しい。危ないことはしないで。誰の事よりもまず自分を優先して」


「…」


「君に何かあったら俺は何をするか分からないから」


「それは……怖いですね…」


「俺を狂わせないでね?シャディ」




こうして、私とロゼリア皇太子の記憶探しは始まったのだった。





短くてすみません!!ここまでがプロローグで次回からが本編って感じです。

読んでいただきありがとうございました。次回もお願いします!!

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