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胃液で口ん中が甘ったるくて気持ち悪くてもう一回gr(ソフィ視点)

気が付くと、何か堅い板のような物の上に寝かされていた。

目覚めと同時に感じたのは、酷い頭痛と吐き気だった。


「グ、、、ウゥ…オエッ…ゲホッゲホッ!」


そのまま胃袋がひっくり返るような嘔吐感、しかし空っぽの胃からは何も出てこなかった。

でも、今のでほんの少しだけ楽になった。

依然、体の中がぐしゃぐしゃになっている感覚は続いている、が、何とか周りの様子を伺う事くらいはできた。

豪華な調度品が置かれた広い部屋だ。

しかし、その一角に使い込まれた短剣やらハンマーやら大小様々な拷問器具が並んでおり、それが妙にアンバランスだ。

因みに、それらの道具は自分のほど近い所に固まって置かれている。

後は、その近くに赤いカーテンで仕切られた所がある。

鉛のように重い体を何とか動かそうとした所で、腕の辺りがチャリ、と鳴った。

私は今、両手両足を鎖で繋がれてテーブルのような物に乗せられているようだった。


「おや、もうお目覚めですか?」


さっきまでの神経質な怒号とは違う余裕たっぷりの声。

さっきの司祭だ。


「先程、貴女の体の中から強力な魔力反応がありました。しかし、貴女は魔物ではない、そもそも魔物は結界でこの教会には入れないですからね。これは恐らく魔石、又は何かの魔導具と思われますが、心辺りがあるのでは?」


そりゃ、魔石がなきゃ死んじゃうんだもの。

思っても口にはしない。

それにしても、私はどうして教会に入れたんだろう?


「いけませんねぇ、これはいけません!魔石や魔導具を体内に持つなど、これでは魔族と同じではありませんか。これは大罪ですよ?神教国で聖女と認められた者が邪教徒や魔族だったなどと言う事はあってはならない事なのです。」


いや、知らんがな。


「ですから、私が貴女を完璧な聖女にしてあげましょう。それによって貴女自身はどうにかなってしまうかもしれませんが、貴女の名誉を守るためならば些細なものです。」


そう言いながら、司祭は赤いカーテンを引いた。

隠されていた《それ》が露わになる。


「どうです?私が完璧に仕上げた聖女達は。彼女達にも貴女と同じ様に欠陥があったのですが、私の手によって洗練され、神の使徒として恥ずかしくない体を持つ事ができたのです。」

「…良い趣味してるわ。」

「そうでしょう!いつか、私の考えを理解できる聖女が現れると思っていたのです!貴女ならば、彼女らよりも良い仕上がりになるかもしれません!」


嫌らしい笑みを浮かべながらゆっくりとこちらに近づいて来る。

途中、刃物や火鋏のような道具などが乗ったテーブルから、ナイフを一本つまみ上げた。

私のすぐそばまで寄ってくると、おもむろにナイフを振り下ろした。

私の下着だけを残し、服の前面が切り裂かれて肌が顕になる。

…こんな時、ローガンだったら「むむ、ナイフ一本で肌と下着を傷付けずに服だけを切り裂くとは…侮れん奴。」とか言いそうだな。


こんな時に魔力が使えていればあっという間に鎖を引き千切って逃げ出す事ができるんだけど…

腕輪のお陰で魔力の制御がうまくできない。

ローガンも腕輪をつけられてしまっている以上、ここには間に合わないんじゃないだろうか。

私自身ここがどこだか分からない。

そして、私の魔力制御が出来ない以上、今回はルミナスブラックが助けに来るって事もない。


「クッ!」


腕に力を込めるものの、繋がれた鎖はびくともしない。


「ふふ、無駄ですよ。身体強化が使えない貴方の力は年相応の少女のもの。その上この鎖はミスリルで出来ていますからねぇ、諦めていただけますかな?」

「フゥッ!ンググ…ッ!!」

「だから言ってるでしょう、いくらやっても無駄だと。」

「グ…アアアアァァァァ!!」


ボコン


鈍い音がして、私の右腕が軽くなった。

ミスリルの鎖を止めている台座はただの石でできていた。

台座についた鎖の先端を力まかせに引っこ抜いたのだ。


「んな!?魔力の制御はできないはず…身体強化魔法でないとしたら、どうやったと言うのだ!?」

「ハァ、ハァ…この腕輪の効果は私の体内の魔力を振動させて魔力行使を妨害しているのだろう?だったら、私自身が振動してしまえば良いんだ。筋肉にカを込めるとぷるぷる震えるだろう。その要領だよ。」

「そんなデタラメが通るものかっ!何にせよ、暴れられる前に処理を進めなければな。“ストーンウォール”」


折角引っこ抜いた鎖が石の壁に閉じ込められてしまった。

さっき全ての力を果たす勢いでやっと右腕だけを解放できたというのに、またふりだしに戻されてしまった。

司祭がナイフを構え直す。


「これで、安心して作業に取り掛かれます。」

ソフィ本人はシバリングで何とかなったと思っていますが、実際は普段息をするようにやっていた身体強化魔法が非常事態でもちょっぴり発動できた、というだけのお話。

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