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天井(ソフィ視点)

「んー、どうしよっかなー?」


ソフィは辺りを見回しながら気になるゲームを探す。

ローガンの言動から見て、自分の稼ぎは期待されてない。

この手のものは初心者がいきなり勝てるようには作られていない、基本的には胴元が勝つようになっている。

だからとりあえずできるだけ楽しそうなゲームを探して、手持ちが無くなったらさっさとローガンの所に帰ろう。

とりあえず、ダイスでゲームをしているテーブルに寄ってみた。

ダイスがキラキラして宝石みたいで興味を惹かれたのだ。


「お、小さなお嬢さん、それとも種族的にご婦人なのですかな?」

「フフ、今はお忍びでしてね。」


情報を与えぬよう、否定も肯定もしない。

といってもルールが良く分からないし、対応が面倒臭そうな男もいるので、その場を後にした。

そんな中で見かけたのがレバーと3つのボタン、ボタンの上に数字や絵が並んでいるだけの箱だ。

10台ほどが並んでいて、3人がそこで遊んでいる。


コインを入れて、レバーを引いて、ボタンを押すだけの簡単な仕掛けのようだ。

これなら簡単に出来るかな。

近くのカウンターで小遣いをコインに替え、機械に向かう。

…と、その内の一台だけ妙に魔力に満ちている。

折角だし、とそこに座ってみることにした。


他の人に倣ってコインを入れ、レバーを引いてみた。

数字や絵柄の所がクルクル回る、ボタンを押すと回転していた所が止まり、3つ全てのボタンを押し終わった所で、箱の下部分からコインが少量吐き出された。

おや、と思ってよく見ると絵柄が揃っている。


「なるほど、同じ絵柄で揃えばコインが返ってくるってことね?」


やり方自体は把握した。

それから何回か繰り返し、いくつかの事に気がつく。

よく見て押しても揃う時と揃わない時がある事。

揃う絵柄によって出てくるコインの量が違う事。

絵柄が揃うとほんの僅かに箱が周囲の魔素を取り込んでいる事。

そして、もう貯められる魔素がほぼ一杯になってしまっている事。

しかしほぼ一杯といっても、同じようにプレイしていては持ちコインの方が先に無くなってしまう。


「試しにやってみようかな?」


レバーを持った手からゆっくり魔力を流し込んでいく。

魔法以外に魔力を使うなんて、ローガンと会う前には思いもよらなかった。

この箱の魔力を一杯にしたら何かあるのかな?

そこまで大量の魔力を消費する事なく、箱の魔力は完全にパンパンになった。


少しワクワクしながらレバーを引き下げた。

特にいつもと変わらない。

しかし、いつもは揃わない金色の王冠の絵柄が揃った。

けたたましい音が辺りに鳴り響いて、箱から大量のコインが飛び出した。


「お〜」


コインが出ていく毎に箱の中の魔力が減っている、いや、一箇所に集まって行くのが感じられた。

コインが全て出てきた後、箱の中でまとまった魔力の塊が落ちてきた。

ソフィの手の平におさまるサイズの塊は透明な宝石の形をしていた。

魔石かな?

ローガンに聞いてみよう。


宝石をポケットに入れ、ソフィは出て来たコインをかき集めてカウンターで換金し、その場を後にした。

ローガンを探して歩き回り、あるテーブルでローガンらしき背中を見つけ、声をかけようとした瞬間。



背後から何者かの手が伸び、ソフィの口を塞いだ。

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