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祝福

「本来であれば3歳になった頃に祝福をお授けするものです。ですが見たところ、イオリ様には現時点で十分な魔力が備わっているご様子。これならば祝福にも耐えられるでしょうし、神のご加護によって奇怪な現象も収まるかもしれません。」

「やっぱり、イオリ様には才能がおありなんですよ!奥様!」

「神父様がそうおっしゃるのなら、宜しくお願いいたします。」



「ダー、ナアアゥ。(本人の了承はいらないんかい!)」



俺の抗議をよそにおっさんが俺の横まで寄ってきて、何やら口でモゴモゴお経みたいなのを読み始めた。

俺にかざしてる手がだんだん光ってる。

だんだんその光が集まっておっさんの手の中でビー玉くらいの大きさの光の塊になった。

「神よ、この者に神の導きを与え給え。」

そう言うと、光の塊を俺の額あたりに押しつけてきた。



光が体を包み込んでとかならともかく、頭に何か光ってるのが乗るとか怪しさ満点過ぎる。

これ絶対契約とか洗脳とかそういった類いの魔法だろ、大体頭につけるとか頭を掴むとかの魔法はそうゆうもんって相場が決まってんだよ!



「これで完了です。イオリ様に神のご加護があらんことを。」

「神父様、どうもありがとうございました。」

「人によっては祝福の反動で気持ち悪くなってしまって泣いてしまったり、吐いてしまったりするかも知れませんが、一晩もすれば落ち着きますので。」

「ええ、分かっております。」

「これで怪奇現象が収まると良いのですねっ。」

「それでは神父様、こちらへどうぞ。お茶とお菓子を用意しております。」

「ああ、ありがとう。頂いていきますよ。それから………」



なんかおしゃべりしながら部屋から出て行く人達。

ただ、そんな聞いたら突っ込みどころ満載の会話は俺の耳には入っていなかった。

頭の中に女の声が響いてきている。



『これより魔法使用についての契約を行います。これは魔法の使用に当たり、キーワードを発するだけで魔法の使用が可能となるものです。魔法は火属性、水属性、土属性、風属性、光属性、闇属性からなり…契約者自身の魔力、性格、想像力によって威力や使用の可否に制限が掛かります。……etc



契約かー、洗脳とかじゃなくてとりあえず助かった。

待ったなしの洗脳だったらこちらも抵抗の準備ができないし、あのおっさんがいる前であからさまに動く事もできなかったからなー。

しかも今のところ説明を聞く限り、鍵になる言葉を言うだけで魔法が発動するならそんなに悪いものでもないのかもしれない。



『………以上のような魔法が使えるようになります。尚、この魔法契約を行う事により、登録されていない魔法は使用できなくなります。』



ほらね。

ただでさえ制限されて、それ以外も使用不可とか………

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