【記憶】 ノゾミ 高校時代2-4
記憶回です。
ちょっとHかもしれません。
次の日。
私は学校で海人君にあった。
昨日たくさんキスをしたためか、彼は私の事を意識しているみたいだった。
でも、私は気にしないフリをする。
「ほらほらっ、かおりん、海比君だよ」
いつもと同じように、近くにいた香織と海比君の手を繋がせた。
何故だかそうしたかったのだ。
数日後。
再び私は海比君の家に行った。
きっかけは、「また一緒にゲームしたい」と私が連絡したからだ。
彼もOKしてくれた。
でも、彼の家にいってから。
ゲームもしたけど、すぐにキスを始めた。
「やっぱり、キス、気持ちいいねぇ~♪」
「ノゾミの唇、柔らかい」
「えへへっ・・・そうかな」
「そうだよ、プニプにしてる」
「プニプニ・・・」
その言葉は、何故か私のツボにきていた。
彼がそんなことをいうと思わなかったからかもしれない。
彼のイメージからかけ離れていたからかもしれない。
だから聞くたびに笑ってしまう。
「だから笑うなよ」
「えへへへっ、ごめんねっ♪」
そして再びキスをする。
私たちはキスにはまっていた。
海比君はキスする際、私のどこに手を置けば良いか迷っているようだった。
で、迷った挙句、私の背中にソフトタッチする。
触ているか触っていないか分からないぐらいの力加減。
「海比君。くすぐったい」
「な、なにが・・・」
「ほら、手、触ったりさわらなかったり。こしょばい」
「でも、じゃあ、手をどこに?」
「ほら、ここでいいよ」
私は彼の手を自分の胸元にもっていく。
「え、でも、そこは・・・」
海比君は私の胸に触れたためか、固まっていた。
石みたいに硬直している。
「いいよ。キスしてるんだし」
「そ、そうだな・・」
まだ固い海比君。
「ほら、もっと触っていいよ」
「じゃあ・・・遠慮なく」
海比君がやさしく私の胸を触る。
慎重に、慎重に指を動かしているのが伝わってくる。
彼の目はギラギラと輝いていた。
気づけば、夢中になって胸を触っている。
「ちょっと・・・・力・・強いっ」
「ご、ごめん」
反射的に謝る海比君。
「いいよ。手、中に入れても良いから」
「中って、服の中に?」
期待に目を輝かせる海比君。
「・・・うん。優しくね」
「優しく、優しく、優しく~」
海比君が呪文の様に呟きながら、制服の中に手を入れる。
私のブラごしに胸を触る。
「その中も良いよ」
「・・・・・うん」
ゴクリと唾を飲み込んでから、海比君は私の下着の中に手を入れる。
私の胸を、素肌を直に愛撫する。
「あっ」
私は敏感になっていた。
友達の彼氏に触れられていることで、仄かに興奮していた。
なんともいえない感覚に体が震えていたのだ。
海比君の不器用な手の動きが伝わってくる。
私は思った。
きっと、海比君は初めて女子の胸に触ったんだと。
「おっぱい・・・・柔らかい」
無言に堪えられなかったのか、ポツリと呟く海比君。
「そうなんだ」
海比君は夢中になりながらも、慎重に私の胸を愛撫したのだった。
そうしながらも、偶にキスをした。
私から求めたのだ。
暫くすると彼が高まっていることが分かった。
彼のズボンが大きく膨らんでいたのだ。
海比君のそれが私の太ももに当たっていた。
彼自身も途中で気づいたのか・・・彼は自分から離れる。
「ご、ごめん。別に変な気持ちはなかったんだ」
海比君は謝る。
でも、高まった気分は収まらないのか、キョロキョロしている。
膨れ上がったエネルギーをどうしようか困っているようだ。
「ねぇ、しよっか?」
「え?」
「しようよ?」
「・・・・その・・・いいのか?」
彼はゴクリと唾を飲む。
固唾を呑んで私を見守っている。
その緊張が私にまで伝わってくる。
「海比君、私のこと好き?」
私は逆に聞いてみた。
高まっている彼に聞く。
「勿論好きだよ。好きじゃないとこんなことしないっ!」
きっぱりと言い放つ彼。
(好き・・・)
私はその言葉を言われて嬉しかった。
「じゃあ、かおりんよりも好き?」
もう一度聞く。
これを聞いてみたかったから。
海比君は少し黙ってから・・・
「それは・・・」
「好きならしてもいいよ」
海比君は迷う。
だが、私が彼の手に触れてもう一度キスをすると。
「・・・好きだ」
海比君が呟いたのだった。
私たちはキスをする。
それから・・・
「じゃあ、脱ごっか?熱くなってきたし」
「そうだな。俺もすごく熱い。パンツが蒸れてきた」
私たちは服を脱ぎ始める。
で。
途中で大事なことに気づいた。
「海比君、ゴムある?」
「もちだ。付き合った日に、念のために買っておいたんだ。コンビニで買うのは勇気がいった。ちょっとまってね」
彼がゴソゴソ鞄から取り出す。
「なんだ・・・段階とかいって、やるき満々じゃん」
「ち、違う。もしものためだ。そんな気はないよ」
「へぇ~、じゃあいいの?」
私は少しじらしてみた。
「いや・・・やる」
「だよね」
そして。
私たちは一つになったのだった。
海比君との初体験を終えて帰宅。
私はすぐにLINEでやりとりする。
私 :気持ちよかったね
海比君:ヤバイぐらいよかった。H最高ー!俺は進化した。
私 :本当?
海比君:おう。すっごくよかった。とにかくよかった。全よかったの頂点に達した!
海比君は興奮さめやらないようだ。
なんか妙なテンションになってる。
初体験を済ませて嬉しいのかもしれない。
私 :でも秘密だよ。誰にもいちゃダメだよ。かおりんを悲しませたくなから
海比君:分かってる。誰にも言わないっ!絶対にっ!
私 :よかった。安心した。
海比君:おう、絶対誰にも言わないっ!秘密厳守っ!
私 :童貞にバイバイだね~♪
海比君:・・・・わかってしまった?
私 :うん。海比君に触られた胸が少し痛い。すっごく揉むんだもん~♪
海比君:ごめん、でもよかったから。
私 :そんなによかった?
海比君:柔らかくて、気持ちよかった。マシュマロみたいだった。
私 :マシュマロ?
海比君:うん。お菓子のチョコマシュマロがすきなんだ。
私 :わたしも好きだよ。そのお菓子
海比君:あれ美味しいよな
私 :だね
こんな感じで微妙にゆるいやり取りを続けたのだった。
体の関係を持っても、妙なことにならなくて、私はほっと安心した。
◆
学校。
香織は相変わらず元気満々だ。
彼氏が出来て楽しいんだと思う。
そんな彼女を見ていると私も元気になる。
でも不意に思ってしまう。
(何も知らない香織・・・・ちょっとなんだか悪い気もするな)
しかし今更、海比君との関係はやめられない。
別に海比君の事を恋愛感情的には好きではないけど、一緒にいると充実感があるのだ。
香織の彼氏といると、何故か満たされる気分になるのだ。
不思議な気分だった。
友達が好きな人と一緒にいると、何故だか分からないけど、とても暖かい安心感があったからかもしれない。
だから私は海比君との関係を続けていた。
度々彼の家に通っていた。
又、学校では、元カレの二宮君が時々話しかけてきたけど、私は無視した。
彼はあんな事を私にしたのに、まだ私に未練があるようだった。
ほんと迷惑、というか不思議だった
で。
そんな日々。
満たされた日々が過ぎていく。
しかしある日。
私は唐突に言われた。
人気のない学校の廊下で、親友のマイコに言われたのだ。
「ノゾミ、私、見ちゃったんだ」
私はドキリとした。
何のことだか即座に悟った。
私は常に不安に思っていたのだ。
私と海比君の関係がいつか誰かにばるかもしれないと。
「マイコ、なんのこと?」
私は何のことか分からない風をよそおう。
でも、マイコはきっぱりを言い放つ。
「ノゾミ、昨日、海比君の家にいったよね?」
「・・・・・え、なんのこと?」
私はとぼける。
思わず、同じ返しをしてしまう。
それぐらい余裕がなかった。
「私見たから。スマホで写真も取ったの」
マイコは本気だった。
証拠のスマホの画像を見せる。
そこには私と海比君の姿がバッチリと写っていた。
ここで言い訳しても意味がないことは明白だった。
「いったよ。でもあれなんだぁ~。偶々スマホの充電きれちゃってね・・・海比君が気を利かせてくれたの。彼、優しいから」
「そうなんだ。何回も充電がきれたの?何度もかよってるよね?」
(うん?まさか・・・昨日だけじゃないのかな?見られたの?)
「・・・どういう意味?わたしのスマホ電池がショボイのは事実だけど」
「ノゾミ、私に嘘言わないで。何回も海比君の家にいって何してるの?海比君、香織の彼女だってしってるよね?」
声をあらげるマイコ。
「知ってるよ」
私は呟く。
「なら、何してるの?」
「一緒にゲームしてるだけ。遊んでるだけ。それだけだよ」
そう。
私にとっては、海比君との関係は恋人関係というよりも、遊びに近いものだった。
仲の良い者同士が遊ぶのだ。
その遊びの範囲は広いが。
それに実際にゲームもしてる。マリオカートだってやってる。
最速タイムも日々更新中だし。
「ノゾミ、私、分かるから。子供じゃないから。男の子と2人で、彼の部屋にいって遊ぶって意味が」
「・・・そう。香織にいうの?」
それが私の心配事だ。
ずばりと聞いてみた。
「言わない。私にはよく分からないから。でも、あんまりよくないと思う」
「え・・・そ、そうなんだ・・・・」
私はちょっとビックリした。
即座に香織に通報されるか、やめるように説得されるかと思ったのだ。
でも実際は違った。
通報もされないし、やめるように説得もされない。
私にとって、マイコの行動は不思議だった。
「それとね、ノゾミ、本当はもう一のことを伝えたかったんだ」
(!?なんだろう?)
(これより大事なことがあるのだろうか・・・)
「何?」
「ノゾミの元彼氏、二宮君だけど・・・気をつけたほうがいいよ」
(二宮君・・・・)
私は拍子抜けした。
いきなり別の名前がでてきたから。
「どういう意味?」
(ほんと、どういう意味?)
「彼、ノゾミのこと諦めてないから」
(あぁーそのことね)
「知ってるよ。でも、直にさめるでしょ」
さすがに数ヶ月たてば、私への情熱?も冷めると思う。
なぜなら、私だってあれだけあった二宮君への気持ちも冷めたから。
「そうかな・・・・」
マイコの不安な声。
彼女は私と同じように、楽観的には考えていないようだ。
「大丈夫だよ。心配しないで」
私は元気よくいったのだった。
私が二宮君の元カノだったんだから。
私の方がマイコより彼の事を知っていると思ったから。