大自然、ヒグマ格闘編(石狩鍋) 15 side マイコ
◆人物紹介 (追加)
・集落
ノゾミ 不倫騒動で、部族に流れ着いた女。20代前半のOL。
マイコ ノゾミの親友。ノゾミを探して知床半島に乗り込む。
タイラー 部族の屈強な男。ノゾミを最初に拾ったため、部族の掟で彼女を守る。妻子持ち。
アイネ タイラーの幼馴染。部族の服を作っている。
族長 イップス族、族長。精霊術『リンクビジョン』を複数使える。
ハレルヤ 族長の孫。腰には『2』の刻印。この里で2番目に強い。
・狩りチームの仲間
アラン 赤髪短髪で顔に刺青がある。気性が荒い。
イーグル 狙撃が得意で大きな銃を持っている。寡黙で肩にインコを乗せている。
ウイナ きつい顔の女。エクトが大好きで、格闘技術に優れる。
エクト 子供っぽい。正義感が強い。
オカリナ 小さな女の子。戦闘技術は未熟だが、頭が良い。
・マイコ隊
ヒロシ 冒険担当。 41歳。おじさん。元戦隊ヒーローの役者。今は探検家で顔が濃い。
マサツグ 武器担当。 22歳。元自衛官の武器マニア。武器の密輸&改造で退職。今は民間武器商人。
メイコ 現地案内人 17歳。女子高生。酪農農家の娘で釣りが趣味。数学が得意。
◆戦士の序列
※精霊様が決める戦士としての序列
序列 名前 精霊術 備考
1 (ウノ) 部族最強の戦士『エクシード』
2 (ドス) ハレルヤ
3 (トゥレス)
4 (クァトロ)
5 (スィンコ)
6 (セイス) タイラー 『シルバーフォックス』
7 (スィエテ)
8 (オチョ)
9 (ヌエペ)
10 (ディエス)
11 (オンセ)
12 (ドセ)
13 (トゥレセ) オカリナ
・『序列不明』
イーグル 『リンクビジョン』
族長 『リンクビジョン』
ーーーーーーーーーーーーーー
セスナが墜落し、知床半島に放り出されたマイコ。
一緒に来た冒険家、ヒロシさんとも別れて絶賛とほうにくれていた。
だが、すぐさまヒロシさんと合流した。
森の中を歩いていると彼が現れたのだ。
「ヒロシさん、大丈夫でした?」
「ぬっ、なんとか無事だ」
彼は傷をおっていないようだった。
「じゃあ、皆を探さないとね」
「ぬっ、そうだな。一刻も早くしないと。あんなクマがうろついてるんだから」
と、やる気をだしたのはよかったが。
ドドドドドッ
再び足音と地響きがする。
「ぬっ、なんだ?」
「足音が近づいてる!?」
近くの草むらから出てきたのは・・・大きなクマ達だった。
私とヒロシさんは、いつのまにかクマに囲まれていたのだ。
まったく気づかなかった。
その数6匹。
どの固体も3m以上有る。
体重も200kgはこえているだろう巨人だ。
私は思った
(おわった。・・・・これで終わり・・・・・・食べられちゃう)
ヒロシさんはすぐさま鞄から拳銃を取り出すが・・・勝ち目はないように思えた。
さすがにクマ6匹に拳銃一つでは頼りない。
私も武器は鞄に入っているが、取り出す暇がなかった。
(・・・・・まずい・・・・・)
そう思った時。
スタッ
いきなり目の前に男が現れた。
一体どこから現れたかは分からない。
線が細く、モデルの用な男。
どこか神秘的、生気が薄く、生と死の狭間にいるような男。
彼はクマに向かっていく。
「あ、あなた危ないっ!」
「ぬっ、何をしている、青年!」
あたしとヒロシさんが叫ぶが。
次の瞬間。
バタンッ バタンッ バタンッ
クマが次々と倒れていく。
何が起こったのかわからなかった。
彼の手に握られていたのは・・・・石?尖った石だ。
クマをみると、皆、喉をかききられている。
どうやら、彼がクマののどを石で切ったようだ。
(でも・・・まったく動きが見えなかった・・・なんて速さなの・・・・)
男は次々とクマを倒していき、またたくまに5匹が死んだ。
残っているクマに近づき・・・・脅えるクマの瞳をみつめてから。
ブシュッ!
男はクマの胸に手を突っ込み、生きた心臓を取り出す。
まだ、ドクドクと動いている心臓。
血が心臓から送り出されている。
それを数秒見つめてから・・・
バシュ グチャ
男はそれを食べたのだった。
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・」
(・・・・・・・・・・・・・・・)
私とヒロシさんは驚いて声も出ない。
だが、青年は美味しそうに心臓を食べる。
バクバク食べていき、瞬く間に完食してしまった。
男は血塗られた口で、こちらを振り返る。
口からは血がたれており、地面にぽたぽたと落ちている。
男はこちらを見て、ニコッと微笑む。
「何や、お姉さんもほしいん?心臓?」
「い、いらないです」
「ぬっ、俺もだ」
私たちは断る。
「そう。しゃあないなー、美味なのに。でもこの味、やっぱり違うな。それにこのクマ・・・どこかおかしいやろ」
ポツリと呟いてから、青年はさっていった。
まるで散歩でもしてるかのように。
呆然とする私とヒロシさん。
男がさってからも、暫く固まっていた。
数秒後。
やっと私は声を出す。
「あの・・・ヒロシさん、今の見ました?」
「ぬっ、あぁ・・・どうやら夢じゃないようだ」
私たちはしばらくぼーっとしたのだった。
次は記憶編2です。
---------
新連載始めました。 (こちらは数話で完結予定です)
宜しければどうぞ。
↓
『3日後、婚約破棄されます。』
※ページ下部にリンクがございます。




