15話 「如月/スリラー」
時の巫女、如月。
彼女は、狙撃を得意とする巫女。
ショートカットであのときは巫女衣装を動きやすくするために間接部分を露出させ口元をマフラーで隠していた。
小柄な見た目には合わない鋭い眼光。
そんな巫女、如月が俺の通う高校、市立時の森高等学校にいる。
元の世界にはいない筈の生徒、なにせ俺の学年なのだからこれは確実、となれば、裏世界で睦月とソラのように何者かの手により入ったに違いない。
…ノベルの訳…ないよな。
そのあともドッチボールは続いた。
結果は俺らのチームの負け。
だが、フィールドにいたのは相手チームには1人、俺のチームに10人だった。
たった一人で10人を正確に逃さず一方的に潰した。
如月、こんなやつが最初に闘う相手。
ここはどの漫画やラノベを見ても絶対たいして強くねーやつと闘うもんだろ…普通……
―――授業が終わり学校から家へ帰る。
帰ると二人の妹が裸エプロンで玄関へくる。
「お帰りー」「おかえりなさい!!」
……!
目が真ん丸くなる。
本当にお前らは……
ソラ、エプロンからなんか尖ってんぞ。
「ひぇ!な、何みるですか!?」
「お前がそんな格好で誘うからだ!」
「私は別にそんなつもりありません!ただ理想の妹というのは裸エプロンで玄関へ迎えに来てくれるのが嬉しいって2chのスレに書いてありました!」
「…っ!?なぜ、2chのスレを信じるんだ!!あんなのほとんどがせだろーがぁ!!」
「……お兄ちゃん、僚御のエプロン、みてくれないの?…おっぱいないから?」
と悲しそうに上目遣いで俺に言う。待ってくれ最後の楽しみにとっていてんだから。
それにお前は年のわりに、からだのわりにかなりエロいもんを持ってる。上と下に。
と、ソラをかわし、僚御のもとへ舐めるように僚御の体をみたのち抱きしめてさりげなくお尻を触ろうとしたら睦月とソラに捕まえられ食卓へ運ばれた。
今日の料理はなんだか、豪華だった。
ビュッフェなるものと、海鮮丼やピザ、そしてなぜかチョコレートフォンデュがあった。
合わない組み合わせだが、好きなものばかりなので嬉しかった。
「何せ、今日はこっちでのお兄ちゃんたちの初登校日記念ですからね!」女子っぽい思考だなーすぐ記念日祝うとこが。
そう言えば、忘れていたが、ソラは俺と睦月とは学年が1つ下、なので今日は、その大きな桃を見る機会はなかった。 一回みてるしあの迫力に勝るものはいないので、いまだに俺は覚えてるからまた見せてくれるならそれでいい。
夜の街、ビルがそびえ立ち、その下には商業施設が並ぶ、そのなかで一番高いスカイタワーの展望デッキの上にたつものが一人。
おぞましい弾をマガジンに込める。
スコープを覗き何10キロも先の人間に向ける。
なにやらスコープにはなにかを測る物が付いていた。
ダァン!! 発砲音。
発砲音とともに、男が倒れる。
周りを歩く人々がざわつき始める。
「なんだ?」「人が倒れてる!」「きゅ、救急車!救急車呼べ!!」
その瞬間、倒れている男の指がピクッと動く。
そして、救急車を呼ぼうと電話している方の手を掴みもう片方の手で肩を掴み、首を噛みちぎる。「……っ………歯…………!?」
倒れる。
撃たれた男は、立ち上がり男の首を咬みちぎり、そあとに咆哮し、一瞬のうちに人々を咬みちぎった。
すると、咬みちぎられた、人々は皆立ち上がり甦った。
別の生物として。




