IT2015年04月13日
−−−−−−−−IT2015−04−13−06:00−−−−−−−−
ぱちり。
私は何時も通りの時間に目を覚ます。
店にある大きな古時計が06:00を告げる。
ぼーん、ぼーん、ぼーん、ぼーん、ぼーん、ぼーん
その音を聞きながら、私は何時ものように庭に出る。
春の暖かい日差しを受け、私はうーんっと伸びをし水を汲む。
そんな朝の日課をこなし、朝食を済ませると時刻はもうすぐ08:00となる。
「さてっ今日も作りますよぉ〜」
むんっと気合いを入れて、工房へと向かう。
本日も休業ですが・・・
・・・私の名前はフレイア
みんなは親しみを込めて『フレイ』と呼んでくれます。
ここ・・・アースの田舎町の片隅で母から受け継いだ魔法の道具屋を営んでいます。
いらっしゃいませ。『フレイ魔法道具店』へようこそ。
−−−−−−−−IT2015−04−13−08:05−−−−−−−−
「さってと・・・昨日の続きから・・・ですね。」
昨日はっと・・・ポーション100個に月光草の加工をしました。
後は・・・そうですね・・・マナポーションとハイポーションを各2〜30個位とエクスポーションは余裕があったら作りたいかな??
そうすれば、明日からお店を開けながら合間に作り足せばいいですし。
では、本日はマナポーション&エクスポーションの作成講座〜♪
あれ?前にやりましたねこれは(苦笑)
「な〜に朝っぱらから一人で百面相してるのよ?」
「え!?あれ??イルマ!?」
ぐつぐつぐつ・・・
「はいはい。イルマさんですよ。おはようフレイ。」
「お、おはよう。・・・どうしたの?こんな朝早くに??」
勝手知ったる何とやら。イルマは裏口から工房に来たみたいです。
まあ、幼なじみのイルマですのでよくある事です。私もイルマの工房・・・あ、イルマも魔法の道具屋さんをやってます。私の店よりすんごーく大きいですけどね。・・・に普通に入っちゃたりしますし。
「あ〜うん、迷惑掛けちゃったみたいだから・・・さ。ちょっとあやまりに・・・それと状況の説明ね。」
「ごめんね、フレイ。あなたにも断っておくべきだったわ。」
「あなた、この前のリッチの騒ぎの時大活躍したものね。こういう企画を立てたら殺到するのはちょっと考えれば分かった筈だもの。」
「あーそれ!ソレについて聞きたかったんです!!」
ぐつぐつぐつぐつ・・・
あ、たまに入るぐつぐつは、マナポーションを作っている過程ですよ?
「あなた、ほんとーに町の方に来ないものね・・・町の方では大々的に広告を打っていたのよ。」
「リッチ騒ぎで町に結構な被害が出たでしょう?町のみんなや冒険者が頑張ってくれて、一応ある程度の形にはなったのよ。」
「それでさ、みんなの苦労をねぎらおうと思って、騎士団と連携して復興祭・・・って程じゃないけどイベントを企画した訳。」
「そうだったんだ。で、騎士団とって事は・・・またシェイドさんと密談でもしたの?」
「も、もう!からかわないで頂戴っ」
赤くなってぷいっと顔を背けるイルマ。
ふふふ。相変わらず仲が良いみたい。
ざーーーー
会話しながらもマナポーションを作り続ける。
今は抽出したポーションを別容器に移したところです。
「っていうかフレイ。何時見ても手際が良いわね。」
「・・・私の所でバイトしない?」
「し〜ま〜せ〜ん〜〜〜」
「そうしたらこの店はどうするのよっもうっ!」
さっきのお返しよっとばかりのイルマ。
そっか、町の方はもう大分落ち着いてきたんだ・・・良かった。
1時間程話をした後、イルマは店があるから・・・ねっと帰って行った。
さて、残りも頑張りましょう!
−−−−−−−−IT2015−04−13−14:12−−−−−−−−
どんどんどんっ
「フレイさん居るかい?」
「はーい。」
裏口の方で扉を叩く音が聞こえる。
誰か来たみたいです。
ぐつぐつぐつ・・・・
んーーーーまだ・・・05分位なら大丈夫かな。
相変わらずマナポーションを作っています。
ととと、お客さんを待たせる訳にはいきませんね。
私は工房を出て、裏口に回ります。
がちゃ
「あ、シェイドさん、こんにちは。」
「こんにちは、フレイさん。」
「どうかしたんですか?」
「いや・・・ほら、先日は迷惑を掛けたね。フレイさんの店が凄い事になっていたって話を聞いたからさ。後はイベントの概要についてかな。」
「本来なら、フレイさんにも相談した方が良かったのかも知れない。すまなかったね。」
「あっ・・・ふふふ。」
私は自然と笑みがこぼれてしまいました。
「ん?何か変な事でも言ったかい?」
「あ、ごめんなさい・・・ふふふ。」
「だって、イルマも朝来て、同じ事を言って謝っていったんですもの。」
「ああ、そうだったんだ。」
「ほんと、仲が良いですね。お・ふ・た・りさん♪」
「ちょ、からかわないでくれよ・・・」
シェイドさんも赤くなってぷいっと顔を背ける。
ふふふ。ここも一緒の反応なのね。ほんと、仲が良いです。
「ま、まあ・・・イルマが説明をしてくれたのなら、改めて説明する必要は無いかな。」
「そ、それはそうと、フレイさんも冒険者とパーティーを組んで北の洞窟に挑戦するんだろう?誰の所なんだい?」
「はい。香奈さんの所ですね。」
「香奈さん・・・と言うと、『深淵』の所か。これは、上級をクリアする最有力候補だね。」
「実はね、俺やイルマも冒険者とパーティーを組んだんだ。俺は双子の冒険者の所でイルマが黒桜さんの所だよ。」
「わっそれは強敵ですね!私も足を引っ張らないように頑張らないと・・・」
「フレイさんの所もそうだと思うけど、俺やイルマの所は初級と中級は免除で上級から挑戦できるから、当日まで鍛錬をするさ。」
「わわわっ私、鍛錬とか全然してないですよ!?」
う〜ん・・・私も合間を見て、少しやっておいた方が良いかもしれません。
初級の『エネルギーボルト』あたりの練習をして・・・アレなら一発で倒れるって事も無いですし。
もあもあもあ・・・
「ところでフレイさん。・・・なんか焦げ臭くないないか?」
「え・・・ほんと・・・う・・・」
・・・
・・・
・・・
「キャーーーーー!」
私は慌てて工房に戻る。シェイドさんも念のためなのかついてくる。
もあもあもあもあ・・・・
「火の精霊さん!火を止めてーーー」
私は竈に宿る火の精霊さんにお願いして火を消す。
ばんっ
工房の排煙の為の窓を全開放する。
徐々に煙は窓から抜け、なんとか工房に居られるようになる。
「はぁ・・・やっちゃったよぉ・・・」
其処には、焦げちゃった鍋が残されていた。
−−−−−−−−IT2015−04−1−23:30−−−−−−−−
私は日課である日記を付ける。
「今日も店をお休みにして、マナポーションとエクスポーションを少しだけ作りました。」
「イルマと騎士団のシェイドさんが来て・・・ふふふ。二人で同じ事言ってたなぁ・・・」
二人共もう、くっついちゃえばいいのに。
でも、その後お鍋を焦がしちゃったんですよねぇ・・・失敗失敗。
まあ・・・明日何とかお店を開けられる位にはなったかな。
うん、明日からお店を開けよう!頑張るぞぉ〜むんっ!
ぱたん。
私は気合いを入れて?日記を閉じるとベットに潜り込む。
おやすみなさい。
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何時も更新の期間が開いてしまいます。すみません。
多少余裕が出来てきたら、先ずは月一・・・週一といった感じに更新できるようにしたいと思っています。