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IT2015年04月12日

−−−−−−−−IT2015−04−12−06:00−−−−−−−−



ぱちり。

私は何時も通りの時間に目を覚ます。

店にある大きな古時計が06:00を告げる。


ぼーん、ぼーん、ぼーん、ぼーん、ぼーん、ぼーん


その音を聞きながら、私は何時ものように庭に出る。

春の暖かい日差しを受け、私はうーんっと伸びをし水を汲む。

そんな朝の日課をこなし、朝食を済ませると時刻はもうすぐ08:00となる。


「あ、そうか・・・今日はお店の開店準備をしなくても良いんだわ。」


今日はお店はお休み。

だって昨日、お店の在庫の殆どを売り切ってしまったのだから。

まあ・・・トレーサーとか念話石とか、魔法の道具はあるけどね。

主力商品であるポーション類が無いのでは話にならないもの。

と言う訳で、今日から2〜3日はポーション類の作成に専念するんです。

あ、でも・・・そうですね。一応・・・ほら、お約束ってあるじゃない??


私の名前は、フレイア。

みんなは親しみを込めて、『フレイ』と呼んでくれます。

ここ・・・アースの田舎街の片隅で、母から受け継いだ魔法の道具屋を営んでいます。


いらっしゃいませ。『フレイ魔法道具店』へようこそ。



−−−−−−−−IT2015−04−12−08:30−−−−−−−−



今日の午前中はポーションの作成を行う事にした。

ポーションは他のポーションを作成する材料にもなってるし、マナポーションの材料である月光草の在庫は殆ど無く、

香奈さんに依頼を出している位だからね。

あ、ちなみにお店のドアには、2〜3日休業する旨を書いた紙を貼りだしてある。

ついでにその他のご用の場合は鐘を鳴らして下さいと鐘を入り口近くに配置した。コレで工房に籠もっていても安心です。

私は早速庭に出て薬草を摘む。

ポーションの材料である数種類の薬草は庭で栽培しています。その全ての種類の薬草は繁殖力が高く(回復するからかなぁ?)効能の出る葉を摘んでしまっても、茎さえあればわっさわっさと生えてきます。

その上、手間も殆ど掛かりません。日当たりさえ良くしておけば水をあげなくても自然に降る雨の水だけで十分という手軽さです。

って言うか、水をあげすぎると根腐れが起きちゃうのでかえって逆効果だったりします。

こんな薬草が原材料ですが、薬草だけで回復効果を出そうとすると一枚あたりの効果は微々たるもの。

やはりポーションへの加工は必須と言えます。

っと、薬草の解説をしているうちに十分な量が採取できました。早速コレを使ってポーションを作っていきましょう。


「よいしょっと。」


私は工房のテーブルにどーんと薬草の入った篭を置く。

だいたいポーション100個分の量に相当します。

準備として、鍋に蒸留水を七分目位まで入れ、竈の火の精霊にお願いし鍋を火に掛けます。

そして、ぐつぐつってきたら、数種類の薬草を適量入れます。

薬草を入れることにより、温度が下がってしまうのでその後蓋をし、一煮立ちさせます。


ぽこんぽこんっ


蓋がぽこぽこいってたら火を落とします。

一回り鍋を用意し、その上にきめの細かい布を引いた笊を置き薬草ごとどばーっと入れます。

そして冷めるまでそのまま放置します。その間に残った薬草から出る効能成分も下の鍋に落ちます。

冷めたら、瓶に入れて完成です。

っと、冷ましている間に次を作らないと・・・


・・・

・・・

・・・


コレを繰り返し、午前中で100個のポーションを作りました。



−−−−−−−−IT2015−04−12−13:00−−−−−−−−



ごーん。


店の前に置いた鐘が鳴った。


「はーい。」


私は店のドアをがちゃっと開けて外に出る。


「フレイちゃん。月光草200個採取してきたよ。」


香奈さんです。

昨日お願いをした月光草を採取してきてくれました。

店の前には大きい篭に入った月光草がどどーーんと置かれています。


「ありがとう御座います。香奈さん。」

「とりあえず、中へ。」


私が促すと、ひょいっと大きな篭をもって店の中に入る。

流石は冒険者の方です。大きな篭にいっぱいの月光草でも軽々と持っています。


「では、香奈さん。これは200個分の報酬です。」


私は相場の2万メメタにイロをつけて香奈さんに支払う。


「あれ?多いけどいいの??」


「はい、緊急時ですから多めにお支払いするのは当然です。」


「ん、じゃあ、ありがたく貰っておくね。」

「でも・・・200とか、大丈夫?」


香奈さんは、先月の300個月光草買い取っちゃった時を知っているから心配しているようです。

あの時は店を開けながらやっていましたけど、今回は休みにしています。

つまり効率が違うので問題はありません。

その旨を香奈さんに伝えると安心したようで、


「じゃあ、私は他の準備とかもあるから・・・」

「また来るね〜」


と言って帰って行った。


「さってと・・・私は200の月光草を日持ちさせる加工をしちゃいましょう!」


良く洗って湿らせた紙で包むだけで2週間は持つ。そんな加工を200個分やり終える頃には、17:00近くになっていた。




−−−−−−−−IT2015−04−12−23:30−−−−−−−−




私は日課である日記を付ける。


「今日はお店をお休みにして、ポーションの作成や月光草の加工をしました・・・っと」


今日できたポーションは100個、月光草の加工が300個。

明日はマナポーションを中心に・・・ポーションももっと作って・・・エクスポーションとかは明後日かなぁ?

どちらにせよ、後2日はお店を開けられないわね。

間を見て、私の杖に魔力を充填しなくちゃいけないし、やることはいっぱいあるわ。


ふわぁぁぁぁぁぁ


っと、疲れたのかなぁ?すんごく眠い。


ぱたん。


私は日記を閉じるとベットに潜り込む。



おやすみなさい。

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