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怒り
「ねえ、来ない」
怪物が喋った。怪物が喋った。
怪物が喋った。怪物が喋った!?
俺は驚いた。だがそんな事はどうでもいい。
逃げないといけない。叫んだ奴も殺されたんだろう。この怪物に、殺されたんだろう。
殺されたんだろう。殺されたんだろう。
何故、俺は怒りに震えてるんだ?
俺は屑だぞ?屑ニートだぞ?さっきから変じゃないのか?まず何でここまで来たんだ。
何でだよ。何でだよ。何でだよ。
俺は多分、あの叫び声がサイコパス教師に虐められていた過去の自分と重なったのだろう。
だから来たのだろう。怒りに震えてるのは、
この怪物がサイコパス教師に見えて仕方ないからだ。
あの頃は無理だった。じゃあ今は?
「来ない?どこにだよ?」
震えた声で俺は言った。すると怪物は醜い笑顔を見せてこう言った
「異世界に行きたくないか?」




