いつだって
きれいだねって、きみがいうから、あたまにのっけてあげたんだよ。
きたねえよって、くしゃっとして、すてちゃった。
どうして。
いつだって、きれいなものはどこにあったって、きれいなんじゃないの。
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私の憧れるまっかなりんごちゃんと私の嫉妬するまっしろなかもめちゃんはいつだって無自覚で。
***
ミューズはいつだって意地悪にほほえみかけるけれど、僕らはその苦痛よりも魅力のほうにたえられない。
結局僕らはひざまずいてかしずいて、陵辱されるがまま、少しだけ抵抗するにしても、
結局はアポロンに差しだされて、理不尽な美声に酔いしれながら、身ぐるみをはがされていく、
そんなちっぽけな存在。