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第0話 幼馴染との日常
部屋の中に青白い光が明滅する。
青白い光は複雑な文様を描いており、少年の手元から発せられている。
「ここはこの力線が・・いやでもそれだとループして・・・」少年は手元をみながら光を操る。
ガチャ
「クリュ晩御飯だってよ。朝からなにも食べてないんだし食べないと。」
よばれたであろう少年は答えず、光に魅入られたように目を離すことはない。
「まったく、いっつもこれなんだから」
先ほどから声をかけている少女は少年に向けやさしさといたずら心に満ちた表情で「よし」とひとつ頷くと
少年の空いている手を同じ方の手で取り、まるで恋人かのように絡め、少年の肘に手を当て、腕が本来曲がるはずのない方向へと曲げていく。
グギリ、なっては行けない音が聞こえた気がした
「いててててぇ、ちょ、まて、タンマやばいって、折れる折れる今回はホントに折れるからぁ」
少年は一瞬で涙目となり、少女へと許しを請う。
「お、今日は早く帰ってきたわね」そう言って少女はようやく少年を解き放つ
恨みがましい目で少女を見る少年に対し、少女は勝ち誇ったような顔で「ご飯にしましょ」といった。