表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
70/73

穏やかな日々

 それからは毎日のようにエイセスセニスへと潜った。むしろエイセスセニスでの生活が主で現実での世界が悪夢のようなものになる日々。

正直、組織の中で生かされていた自分には常識というものはなかった。逃げ出した後も生活していけたか怪しい……無理だったろう。


 今の生活がどれだけ恵まれているのか。せめてこのエイセスセニスでの生活で役にたててもらいたいとは思ったが、どうすることが彼女のためになるのかわからなかった。


「ああ、普通にやりたいようにやってくれていいですよ」


 一度六花さんに尋ねて返ってきたのはそんな言葉で、そもそもエイセスセニスの世界に依存していた僕には受けないという選択はなかった。


 

 とは言え、どうしたらいいのかさっぱりだった僕はひたすら町の中を歩いては感心し、いよいよ空腹で倒れてしまった。


 次に目が覚めた時にはベッドの上で、向こうでもこちらでも似たようなことになっているなと苦笑した。姿を現したのは縫い合わせた跡だらけの服をきた女性でアルフォミナと名乗った。倒れていた僕を拾ってつれてきてくれたのだという。ここは孤児院でアルフォミナは子供たちの世話をしているのだという。


 事情を話すと、お給金は出せないが、食事と部屋を貸してくれるというのでお世話になることにした。


 孤児院はボロボロで隙間風や雨漏りは当たり前、食事も質素であったが、そんな生活も嫌いではなかった。現実では機械のような扱いだったのだ。大家族の一員になったようで楽しかった。


 ある日、買い物の荷物持ちとしてついていった際に男たちから声をかけられた。


「おい、あんた。プレイヤーじゃないのか?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ