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収束

 更新日時設定を一度ミスりました。すみません。

 連日の”闇雲”の犯行にはじめのうちは大はしゃぎだった町の人々もこうも毎日だと慣れてを通り越して飽きてしまったらしい。

耳目絵も売れ行きが落ちてきたのか今では2日に1回まとめて出される程度だ。


 最も黒ねこと顔の見えない女を描いた耳目絵は数が少なく、希少だということで値がつり上がっているらしい。

大量に描いて儲けを出したい耳目絵売りが押し寄せてきた絵師は、

「あれから時間が経っちまった、もう鮮明に映し出すことができない」

 と言って断ろうとしたところ、

「それでも構わない、いいからさっさと描けばいいんだ」

 なんて耳目絵売りの幾人かが言ってしまった。

「耳目絵ってのはこの目、この耳で感じ取ったものを描くもんだ!あんたらみたいな目を銭の形に染めたやつらにゃもったいないってもんだ。俺はもう描かねぇ!さっさと帰んな!!」

 そういって水おけから柄杓で水を汲んではかけた。

散り散りに去った後、絵師は一切の窓を閉めてしまったとか。

以後増刷されることがなかったのだ。


 私自身持っていたのを買ったときの3倍の値段で売ってくれ、と言われて悩んだ経歴を持っている。

「・・・おかしい」

 自然とそんな言葉がこぼれていた。

”闇雲”の正体を突き止めようと、私は集められる情報は集めている。

みんなが飽きてしまった後も継続して買っている私を、馴染みの売り子さんは、

「”闇雲”のおっかけかい?」

 と言った。

私は眉間に皺を寄せていたことだろう、追っかけているのには間違いなかったから。


ただ、耳目絵に載せなかった細かい情報を教えてくれるようになったのはありがたかったが。


私が専ら気になっているのは、学院での犯行において、いつものカードが置かれていた、という表記が一切見られないからだ。

その癖、姿がよく見られている、いや、見られすぎのような気がする。

いつもの手口とはあからさまに違うのだ。

「・・・もしかして見つかるために犯行を行っている?」

 おかしなことを言っていると思った。

ただそう考えたら色々思いつくことがあるのだ。

「もしかして、過保護なだけだったりして」

 まさかね。




「隊長!どうしたんすか!?」

「くそ、俺たちは謀られていた!」

「え?そんなん、俺たちがここに着たときからそんな感じでしょ?」

 天然のコーザはときどきイラっとするな。

「そうじゃない、奴は俺たちに学院内の貴族どもを逮捕させるためにわざと我々を誘い込んだのだ!」

「ちょ、待ってくださいよ、隊長!なんのためにそんなことを奴がするんです!?」

「そんなことを俺が知るか!」

 半ば八つ当たりだ、くそっ。

 何を狙ってこんなことをしているのか、俺が聞きたいわ。

それでいて学院内での活動に悔いるところはないのが腹正しい。

「ほら、目の前に悪い奴がいるんだから、ちゃっちゃと捕まえちゃってくださいよ?お膳立ては十分でしょ?」

そんな風に言われている気がした。

6つの枕を使用不能にして、ようやく隊長が冷静さをとりもどした。



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