行方不明
行方不明
この言葉を聴いてどう思うだろうか?たいていの人は普通にわかることだろう。人がいなくなったのだ。おおむね考えとしてはそれであっているだろう。ただ今回俺に起こった行方不明はちょっと変わっていた。いや、しょっちゅう行方不明が俺の周りで起こっているわけではないのだけれど…
まあそんなことはおいといて状況説明といこう。現在俺がいる場所、学校 俺一人
…まあそんな感じ。今学校には俺一人しかいない。なぜなんだろうか?今日は七月十四日木曜日、普通の平日である。あいにく俺の通っている学校は試験休みというものがないので、先週終わった期末試験後にも普通に授業がある。かったるいことこの上ないが夏休み目前ということで気分も高揚していてそれもチャラにできる。だからだろうか普通に学校に来たつもりだったのだが若干早くついたように思える。時計で時刻を確認するも現在八時二十分 ホームルームが八時半だからちらほら学生がいてもいいはずなのだが一人も見当たらない。
「どうなってんだ?」
時刻は十分過ぎ八時半未だに一人も人をみていない。さすがに少しおかしいと感じたので校内を散策してみる。するとどうだろうか他のクラスだけでなく職員室にも誰もいない。おかしすぎる… そう思った俺はとりあえず学校を出て近くの商店街を見て回っていた。やはりここにも人はいない。いつも買い食いするコンビニなどにも客はおろか店員もいないし総菜屋のおばちゃんもいない。どうなってる…
さすがにここまで人がいないと焦るもので人がいそうな場所を片っ端から探してみる。駅、デパート、ゲームセンター、近所でよく自分が回っているところをくまなく探してみるがまったくといっていいほど人がいない。
「集団喪失ってやつか…?」
あまりにも人がいないのでパニックになってくる。探す探す探す探す探す探す
いないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいない!!!
なんでだ!?どうしてだ!?なんで誰もいない!?誰か俺を助けてくれ!!!誰でもいいから俺の目の前に現れてくれ!!!
少年は必死に願い叫ぶがそれでも誰一人として人は現れなかった。
とある平日のニュース
「OO県OO市の少年が昨日から行方不明になっていると連絡があり警察が操作をした結果、同県山中に少年の遺体が発見されました。肉体に目立った損傷はなく死因はわからないとのことです。最後に少年を見た人によると、何かを探すようにして歩いていてとてもやつれているようであったとのことです。続いて今日の天気予報ですが・・・・・・・」