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堕天の燈火【人間の書】  作者: 深川我無@書籍発売中


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邪神1

「此奴は邪神(モレク)じゃ!! 全員逃げろ!! 《《人》》に神は殺せぬ!!」

 

 パラケルススは魔法で光の鎖を創造つくってモレクを縛った。しかしそれは、モレクにとって何の枷にもならなかった。

 

 モレクは蜘蛛の巣でも払うように光の鎖を引きちぎってネロに向かって走り出した。

 

「奴は子供の生贄を好む邪神じゃ!! ネロを守れ!! ネロの首を狙っておるぞ!!」

 

「壁に並んでた天使像の首はこいつが原因かよ!!」

 

 カインは叫ぶと、ユバルとヤバルで斬りかかった。しかしモレクはカインの斬撃になど何の興味もないといった様子で身体を切られながらこちらに近づいてくる。

 

 カインの攻撃は確実にモレクの腕や足を切断していた。しかしまるで液体でも切っているかのように、モレクの切られた箇所は元通りになった。

 

 スーが一瞬のうちに何本もの火矢を放ったが、モレクに刺さると火は瞬く間に消えてしまった。モレクは刺さった矢を抜いてカインに突き刺した。

 

 それを見たパウは、力任せに槍を突き刺してモレクを壁に串刺しにしようと走った。しかしどれだけパウが押してもモレクの進行を止めることは出来なかった。

 

「ネロ! 神殿に向かえ! ここは俺たちで足止めする!」

 

 目を覚ましたハンニバルがネロに叫んだ。

 

「でも……」

 

「行け! お前に死んでほしくないと言ったはずだ!」

 

 ネロは一瞬ためらったが地下に向かう階段へ走った。モレクはネロを逃すまいと手を伸ばしたがハンニバルがその手を切断した。

 

「ここは通さない」

 

 ハンニバルはエーテルを全開にして黒い雷を身にまとうと、それに加えて膨大な量のエーテルを大剣の中に閉じ込めた。

 

「黒御神槌 (てん)

 

「天穂火 宿(しゅく)

 

 黒き稲妻の化身となったハンニバルは灼熱を宿したライラを振るってモレクを滅多切りにした。傷の断面は焼け焦げて再生するのが少し遅くなったが、モレクはそれでもすごい速さで傷を回復させてハンニバルに襲いかかった。 

 

 ハンニバルはモレクの攻撃をギリギリで躱しながらモレクと激しい攻防を繰り広げている。ハンニバルにとってはモレクの攻撃はどれも致命傷になりえるものだった。


 極限に高まった集中力の影響で、ハンニバルは一瞬が永遠に感じるような濃密な時の流れの中にいた。

 

 ハンニバルの呼吸が荒くなって体力が限界に近づくと、カインは変身してハンニバルに加勢した。スーも蜥蜴の姿になってモレクに攻撃を仕掛けた。

 

 それでもモレクにはまったく焦った様子はなかった。どれだけ猛攻を受けたところでモレクの命には絶対に届かないことをモレク自身も知っていたからだ。

 

 モレクはため息をついて上に飛び上がるとそこから下に向かって飛び降りようとした。

 

「行かせはせんわい!!」


 パラケルススが叫んだ。

 

 パラケルススとパウは三人が戦う間、ずっとアストラル体とエーテルを高めていたようだ。

 

 巨大な赤い魔法陣と文字列、様々な図形がパラケルススを中心に浮かび上がった。

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