バロックちょうの夢
カリブ語習得のために語学留学をする比奈内宗助は親友である真人の知人であるビルマ=バレンタインの家へホームステイすることにした。
そこで彼女から美術館に行くことを勧められる。それを聞いた宗助は興味を持ち行動ことを決意する。そして彼は事件へと巻きこまれていくのだ。
空港から発着し飛行機は私の生まれたイチョウ街から遠ざかって行く。化石燃料から変わる新しい燃料が見つかったとのことで事業自体が継続不能とされた航空業も事業継続を発表した。それにより株価と融資共に安定的な利回りを確保できたためだと番組では言っていた。
「機内でタバコを吸って良いかきいただけではないか」
「それを聞くのは君か頭がとちくるった狂人だけだ」
「今日はビアノ=バレンタインさんのお宅に泊めてもらうから失礼のないようにな」
「君の友人であり、私の下宿先である、ビアノ=バレンタインの邸宅に泊めて貰うのだから、失礼が無いようにしないとないようにするのは当然だろう」
「お前がな」
「しかし自分は狂人と同列か」
しかし我が男、比奈内宗助は全くと言って良いほど予想外な方法で事件を解決した。
「噂どおり軍隊の影はない」
「ここまで血なまぐさくないところも初めてだね」
「警察も何百件に一つしかない」
「道路も舗装されてないけれど、都会に行けば舗装されてるよ」
真人は玄関をノックする。
「はじめましておばさん。私は比奈内宗助と言います」
「私はビルマ=バレンタインです」
立ち話もなんだしと部屋にあがらせてもらった。通されたのは居間だった。居間は玄関を入って直ぐの靴脱ぎ場から通ずる廊下を直進したところにある。
ビルマ=バレンタインの彼であるマアケリ=バレンタインがコーヒーをだしてもてなしてくれた。
「宗助君と真人はホームステイと言うことで良いかいしら」
「はい、本日バレンタインさんのお宅に、1ヶ月間のホームステイと言うことでよろいしですか」
「間違いない」
「ではサインをお願いします」
マイケルに一枚の半紙を渡した。細かく書かれた条文とその付随欄として大きく括られた四角に建て付けとなる理由が書いてあった。
「この街の法は異質で契約書を通した個人間の契約には建て付けとして理由を書き相手へ条文を履行させるの」
私はビルマの説明に感銘を受けた。それだけではなく彼女が執行している条文の内容が非常に理論であったからだ。私は契約書に署名を書く。
「これで良いわね」
「私も安心するばかりです」
そうだ、あなたたち美術館には行ったかしら」
「行ってないです」
「なら行くことを強く勧めるは。美術館の歴史と天才たちの造詣が絵巻物のように見れるから。見るならバロックちょうね」
私たちは荷物の運搬などの面倒くさい作業をしてくれるとのことで、早速その美術館とやらに行くことにした。
登場人物
ビルマ=バレンタイン
マアケリ=バレンタイン
比奈内宗助
真人