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少女との夕食

そういや俺の特技教えてなかったけどまぁ後々後悔しますわ。

とりあえず今知り合ったこの女の子が何者なのか、迷子なのか、パハ○活なのか、聞きたいことがある。


……財布には三千円しかないぞ。

「…おじさん、大丈夫?」

可愛い声に呼びかけられ、鼻の下を伸ばしながら振り向くと、そこには可愛いお嬢ちゃんがいた。

いや、予想通りな可愛さ。

「い、いやぁ、おじさんは全然平気だけど…、お嬢ちゃんこんなとこでどうしたんだい?もう20時だし、1人でこんなとこに居たら危ないよ?」

そうそう、俺みたいな鼻の下伸ばしたおじさんに声かけられるからね。

「気がついたらおじさんが前にいたの。」

「いや、おじさんは気づいたらお嬢ちゃんが右斜め後ろに居たけど、そうじゃなくてさ、お母さんお父さんは?迷子になっちゃったの?」

「いないの。」

「え?」

「あっちの方から歩いてきたの。」

少女の指さす先には、ホモサトへと向かう橋がある。

「え、お嬢ちゃん、あのビルだらけの島から橋渡って来たの?」

「そう。」

こりゃーたまげた。

なんせ、島には厳しい検問のおじちゃんが居て、許可ないと絶対に出入り出来ないのだ。

見た感じ所持品もなさそうなこの少女が出てきたとは到底考えられない。

「どうやって出てきたの?」

「わかんない。けど、いつもやるみたいに出来る!って思ったら出れたの。」

「ん?ちょっとお嬢ちゃん、おじさんに右目見せてくれる?」

特技を持った人には、右目の瞳の下に黒い模様がある。

「間違いなくホモサトの保護対象の子だ…こりゃ見つかったら大事だぞ…」


国の管轄できっちり警備されている施設からこんな小さい女の子が出てきたのだ。この子が見つかれば政府の信用問題になる。

だからとりあえず、

「とりあえずお洋服着替えようか。おじさんがお洋服買ってあげるからついておいで。」

完全に誘拐犯だ。言うセリフを間違った。誰かに聞かれたら確実に通報される。だか今はそんなこと心配している場合ではない。

「いいの?ずっとこの白衣だったから、色んなお洋服着てみたい!あのお店のお洋服とか!」

待て、あれはブランド品だ。おじさんには到底無理だ。昨日スロットで負けたばかりだからな!ハハハ!

「お、おじさんはあっちのお洋服がお嬢ちゃんに似合うとおもうけどな〜、ハハハ」

「ほんと?!おじさんのお金だからおじさんの決めたお洋服でいいよ!」

なんて出来た子だ…おじさん泣いちゃう。

ごめんね、しばむらだけど許してね…いつかちゃんとオシャレしてあげるから……。


「いらっしゃいませ〜」

髭ズラのおっさんが白衣の少女を連れて服屋なんて、ほら、店員さんコソコソ言ってるよ、絶対怪しまれてるよ。

ここが子供服コーナーか…人気のキャラクターもんの服とかいっぱいあんなぁ…俺がちいせぇ頃なんてこんなん買って貰えなかったぜ…。

「おじさん、これ【サヤ】に似合う?」

「おう、いいじゃねぇか。似合ってる似合ってる、それにするか!」

早く出たい。目線が痛い。早く出たい。

…ん?

「今お嬢ちゃん、自分のことなんて言った?」

「サヤだよ。」

「お嬢ちゃんサヤって言うのかい。そういや名前言い忘れてたな、おじさん【サトウ】って言うんだ。今更だけどよろしくな。」

いつまでよろしくする予定なんだ。早くどうにかしないと…。


この子連れて素直にホモサト行ったところで、独身の俺は許可証なんて持ってないし、怪しまれるに間違いない。それはまず出来ないな。

「サトウ、難しい顔してどうしたの?」

「お?大丈夫だ。てか急に呼び捨てかよ。年上の人にはサトアさんだろ?」

「サヤのことサヤでいいよ。だからサトウはサトウね!」

なーんて頑固な子だ。よくできた子?前言撤回撤回。

女の子は言葉覚えたら口が達者になるからな〜。

そのうち「サトウの靴下と一緒に洗わないで!」とか言われるんだろうな…なんで一緒に暮らす前提なんだよ。

けどまぁ、とりあえず匿うしかないよな。


とりあえず、会計を済ませ、痛い視線を、心の中ではマト○ックスみたく回避しながら店を出た。

服は試着室で着替えさせてもらった。

「ぐ〜…」

「おじさんお腹すいたの?」

残念だったな諸君、女の子の可愛いお腹の音じゃなくておっさんの腹の音だ!ハハハ!

「いや〜14時間労働の後に色々起こりすぎてちょっとお腹すいちゃったな〜。お嬢ちゃんも腹減ってるだろ、そこのジョセフル行こう。」

閲覧ありがとうございました。

ジョナサルかジョセフルか忘れたけど、次回、夕食。

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