第四十四話「生と死と」
夜の帳が降りた荒野を冷たい風が吹き抜け、焚火に灯した炎が大きく揺れる。
「98、99、100、101、102・・・。」
寄り添うように浮かぶ二つの月は既に空高く昇っており、深い夜の闇が無数に輝く星々を際立たせている。
「1、2、3、4・・・・。」
そうして、僕は、幾度となく数えた星の数をまた一から数え直す。
こわくて、こわくて、眠れないのだ。
深い眠りは、どうしようも無い程に無防備をさらけ出す。
睡眠中に黒サソリの接近に気が付かなければ、僕は死ぬのだ。
死ぬのは、こわい。
こんな未開の地に1人なのだ。
そもそも、長く生きられるとは思っていない。
「でも、今日も楽しい一日だったな。」
石槌と石ナイフ、骨の槍を作った。
格子状のバリケードを作って、寝床の増設も行った。
充実した実りのある一日である。
でも、空虚で実りの無い一日だったとしても、きっと楽しかった。
今日は、口にした物にも恵まれていた。
朝露も骨髄も美味しかったのだ。
でも、不味くても苦くても、きっと美味しかった。
生きているだけで、生への執着が強くなる。
できることなら、僕は、明日も生きたいと願っている。
「死の恐怖は、死そのものよりも恐ろしい・・・か。」
生への執着が、死の恐怖を引き立てているのだ。
「僕は、恵まれているな。」
生きたいからこそ、眠れないのだ。
ガサガサ
ああ、来たのか。
これは、サソリの足音だ。
【持ち物】
白い布
蔦の命綱
石槌
石ナイフ
大腿骨
蔦の紐
骨の槍
【スキル】
木登りLv.1
崖登りLv.0
火おこしLv.1
【生産】
蔦の命綱
蔦の紐
アカシアのバリケード
格子状のバリケード
石槌
骨の槍




