第10話:その10
俺は魔狂狼を牽制しつつ、攻撃し続け魔狂狼の残りHPが35%まで落としたとき、突然ミーシャが『ユウマさん、みんなのHPの平均が50%まで低下しています。どうしますか』と報告してきた。
その報告を受けた俺は、みんなの状況を確認すると最後の一撃を仕掛けようとしているのに気がついて、『みんな、各自担当ののモンスターを撃破後に魔狂狼の攻撃に参加してくれ。ただし、各自担当のモンスター撃破後から魔狂狼を倒す最後の一撃まで必殺技の特技の使用は禁止。ミーシャは、継続して周辺の警戒を続けつつ、HPの平均が30%まで低下した人から順番に回復していってくれ。なお、ビートは魔狂狼をアストラルバインドで足止めし続けながら、頃合いを見て、ゾーンバインド・ホステージを設置してくれ。ナーシャは状態異常を起こす特技で、魔狂狼を状態異常してから頃合いをみて攻撃に参加してくれ』と各自担当のモンスターの撃破後の指示を出した。
その途端、魔狂狼に対するユーミンの敵対心が限界を越したためか、勢いよくユーミンに向かって行ったので俺は慌ててアンカーハウルを発動させ、パーティーの崩壊を未然に防ぐことが出来たのだった。
ーーーーーーー
ユー兄から指示を受けた私とビートは指示されたことをしながら、私は攻撃に転じられる頃合いを、ビートはビートが今詠唱できる最強の呪文であるゾーンバインド・ホステージを撃てる頃合いを探っていた。
すると、アリ兄とユー姉がそれぞれ魔狂梟、魔狂狐の最後の1匹を撃破して魔狂狼に向かったのを見た私は、ビートに『ビート、私は魔狂狼の撃破に向かうからあとは任せたよ』と話すとビートは『任せろ』と答えて、それぞれの定位置に戻っていった。
ーーーーーーー
俺は、ナーシャと別れて定位置に戻り、移動制限系の特技であるアストラルバインドを魔狂狼にかけながら、同じく移動制限系の特技であるゾーンバインド・ホステージを仕掛けるタイミングを探っていた。
だが、なかなかゾーンバインド・ホステージを仕掛けられる状況にならずに焦りを感じていた。
そんなときだった。突然、魔狂狼がミーシャに向かっていったのは。
それを見ていたアニキは、すぐさまアンカーハウルを仕掛けて、ミーシャに対する魔狂狼の敵対心が低下したためか、再びアニキのところに戻っていった。
すると、ミーシャが『ユウマさん、魔狂狼の残りHPが10%以下になりました。どうしますか、ユウマさん』と話すとアニキはすぐに返事を返した。
『みんな、魔狂狼残りHPが5%まで低下したら必殺技の特技を解禁する。そこまでどうにか削ってくれ。それまでに、ビートはゾーンバインド・ホステージの呪文詠唱を終えて仕掛けてくれ。以上』と話したアニキは魔狂狼と闘っていた。
ーーーーーーー
僕はビートがゾーンバインド・ホステージの呪文を発動させるために詠唱し始めたのを確認すると、武器である初心者の弓で魔狂狼のHPを減らそうとしていた。同時にユーミンが、武器である初心者の小刀+で一撃をしては退却するヒット&アウェーの方式で攻撃し続けていた。その間を僕は初心者の弓で攻撃していた。
一方でナーシャは、僕とユーミンの攻撃の隙を埋めるように攻撃を仕掛けていた。ただ、ナーシャのスタイルであるデュアルブレイドは未だにうまく機能していないようだった。
そんなふうに考えていると、ビートが『ゾーンバインド・ホステージの呪文をいつでも発動できるぜ、アニキ』と話すと同時に、ミーシャが『魔狂狼の残りのHPが5%を切りました。ユウマさん、指示をお願いします』と話した2人に対して、ユウマはみんなに話し始めただ。
ーーーーーーー
俺は、みんなに指示を出したあと、魔狂狼に常に攻撃しながら魔狂狼の敵対心をコントロールしていた。
すると、ビートから『ゾーンバインド・ホステージの呪文をいつでも発動できるぜ、アニキ』と話せば、ミーシャから『魔狂狼の残りHPが5%を切りました。指示をお願いします』と話して来た。
そこで、みんなの状況を確認した俺は直ぐに『ユーミン、アリフ、ナーシャは必殺技の特技を解禁していいぞ。ただし、ビートのゾーンバインド・ホステージが発動してからだから注意せよ。ビートは、ミーシャと共同で周辺を警戒せよ。最後にミーシャは、魔狂狼のHPが残り3%になったらビートにゾーンバインド・ホステージを発動するように促してくれ。以上』と話していた。
次回予告
ユウマの指示を受けたユーミンたちは、どのように魔狂狼を撃破出来るのでしょうか。
期待してお待ちください。