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プロローグ
神話……それは人々が古代より口伝や筆記体により代々伝えてきた神の物語。それは、良い伝えもあれば悪しき伝えまで様々である。
未知の生命体、『ナイトメア』。これもまた、遥か古より伝えられてきた伝説である。
──曰く、それは無差別に人間を襲い例外無く腐敗させると。
──曰く、それは闇より深い漆黒の悪魔であると。
──曰く、それはなんの前触れも無く霧のように現れると。
人々はそれを、悪夢と呼び恐れ駆逐してきた。
やがて数万年の時を経て、伝説は再びその首をもたげた。
地球という人類が暮らす惑星内は、様々な諸国に別れて各々の生活を営んでいる。その中でも世界一の科学技術を誇る国、『ディナルダ』はナイトメア復活に先駆けとあるプロジェクトをスタートさせた。
《高機動人型戦闘装甲》──通称『メタリロイド』の投入。それはまさしく、ナイトメアに打ち勝つ為に人類に残された僅かな希望の光だった。これが果たしてどのような結果を生むのか、それはこれから新たなる神話として紡がれることとなる。