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エピローグ

19☓☓年 様々な思惑により勃発した大戦は長年に続き、本国の勝利に終わった


僕は本国に帰還するための船に乗っている。激戦区だった僕の派遣地域には豪華客船で迎え入れられ、一人一室の好待遇だった。


僕はあまり船が得意でなく気分転換のために船の倉庫に赴くと暗い倉庫の床で雑に置かれている白髪の少女に出会った。僕は思わずその少女の方へと歩み出す


「ひどい傷だ…」


彼女の状態見た瞬間にそう言葉が無意識に溢れた

その少女の身体は細く右目には眼帯をしており全身は包帯に覆われその包帯には血が滲んでいた


普通ならば負傷者はこの客船の医療室に運ばれそこで療養するはずなのだが彼女は傷の手当だけされ放置されていることを見るにこの戦争で使われた奴隷なのだろう。それも使い捨ての。だがこれでも好待遇な方なのだろう。奴隷に人権は無く、普通の奴隷ではまず手当すらされないだろう。


そんな彼女がほっとけず僕は気絶するように眠っている彼女を担いで自室まで連れて行くことにした。


僕の部屋へと行く途中の廊下で片手にグラスを持ち少し上機嫌な上官に出会った。僕は一度少女を下し、上官へ背筋を伸ばし敬礼をする。


そんな僕に気付いた上官は、お酒に酔っているのか少し火照っている顔を僕に向け向け話しかける。


「ご苦労。先の戦争でのお前の活躍は聞いているぞ?大義であった。」


上官は上機嫌に片手のワイングラスを揺らしその様を眺めながら言う。


「お褒めに預かり光栄です」


僕が上官に返事をすると

上官の視線が僕から床で寝かしている少女へと目が移った


「ん?それは…使い捨ての戦争奴隷か。ちょうどいい、処分に困ってたんだ。お前が身元請負人になるなら報酬としてくれてやってももいいぞ。どうせ死にかけだがな」


と上官は眠りこける彼女に目を向け嘲笑した。


僕は静かな怒りと供に迷わず彼女の身元請負人になることを決意し、その胸を上官に伝えた。


「物好きなやつだな。なら早く持って行け行け酒が不味くなる。」


上官はまさか本当に僕が身元請負人になるとは思っていなかった様で面白くなさそうにそう言い捨て横を通り抜けた。


僕は再度彼女を担ぎ、自室まで連れていきベッドに横たわらせる。


そして看病しつつ彼女が目を覚まさずに数日が立ち、僕の自宅に帰宅したまた数日後に彼女は目を覚ました。


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