深まる謎
遅くなりました、クリスマスなんて無かった
森の入り口で男から話を聞いたGlowたちは、重苦しい空気の中で深い緑の中へと足を踏み入れた。薄暗い森の奥、そこには異様な静けさが広がっている。
「この感じ、嫌だな…。」リアリアが呟く。
彼女の手には自衛用の火の魔法が準備されていた。
「静かすぎる。」Glowが進む先を見据えながら言う。「通常、これほど大きな森には動物や昆虫の音が聞こえるはずだ。」
「つまり、何かがここを支配してるってことだよな。」ガレオが周囲を警戒しつつ、槍を握り直す。
「行くぞ、気を引き締めろ。」
森の奥へ進むにつれ、奇妙な光景が目に入るようになった。木々の幹には何かの爪で引き裂かれたような傷跡があり、地面には焦げた跡や機械的な破片が散らばっている。
Glowがその破片を拾い上げ、スキャンを開始する。
「この素材……見覚えがある。」
「見覚え?」リアリアが近づく。
「これは私の世界のものである可能性が高い。」
Glowは破片を手のひらで回転させながら言う。
「だが、この形状や加工技術は私が知る標準的なものではない。何者かが独自に改良したものだ。」
リアリアは困惑した表情を浮かべる。
「え…どうして?」
Glowは短く答えた。「不明だ。しかし、この事実は統率者の正体に直結している可能性がある。」