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新たなる旅路

朝焼けの空が、荒野を淡い金色に染め上げていた。昨夜の激闘で傷ついた身体を休める間もなく、Glowたちは次の行動を決めるため街を出発する準備を整えている。


「ふぅ、やっぱり朝は冷えるなぁ。」リアリアが腕をこすりながらGlowに目を向ける。「あなたは寒いとか感じたりするの?」


「私には気温の変化を検知するセンサーがあるが、それを感情として捉えることはない。」Glowが淡々と答える。


リアリアは少し微笑んだ。「そっか。でも、私にはなんだかあなたが冷たく感じないのよね。不思議。」


「それは、私の外装ホログラムが人間の感情を模倣するよう設計されているためだろう。」Glowは短く答えながら、自分の装備を確認した。


リアリアは首を傾げる。

「そう?模倣だけじゃない気がするけどね。」


そのやり取りを聞いていたガレオが肩をすくめた。「お前らの哲学議論もいいが、そろそろ行くぞ。あの洞窟で見た敵、絶対にやべえ匂いがする。早く行動しないと、また別の厄介ごとが降ってくるぞ。」


Glowは小さく頷いた。「ガレオの言う通りだ。アンセレスは確実に統率されている。統率者の正体を突き止めなければ、この地域にさらなる危機が訪れる可能性が高い。」


街を後にして数時間。荒涼とした草原を進む彼らの足取りは早かったが、緊張感に包まれていた。


「Glow、例の地図を見せて。」

リアリアがGlowに歩み寄る。


Glowの目が淡い光を放ち、空中に立体的な地図を投影する。「街で得た情報を多角的に分析した結果、ここから北東に位置する森に統率者のヒントがあるはず。確率は42%だが、現状それが最も有力だ。」


リアリアはその地図をじっと見つめた。

「森って…あそこ、魔力が異常に強い場所じゃない?」


「強い魔力とアンセレスの活動範囲は一致することが多い。」Glowが説明する。「この森が彼らの拠点の一つである可能性は高い。」


「拠点に踏み込むなんて無茶だろ。」

ガレオが不安げに口を挟む。「俺たち、そんな大規模な戦いの準備なんてできてないぞ。」


「一理あるが、それを避けては何も進まない。」

Glowが冷静に答える。「統率者を突き止めることが最優先だ。」


「…はぁ、分かったよ。」

ガレオは頭を掻きながらため息をつく。

「でも、次にデカいのが出てきたら、お前が全部やれよな。」


リアリアはクスリと笑いながら、「ガレオ、大丈夫よ。私たちにはGlowがいるんだから。」と、励ますように言った。

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