地下の巨大空間
アーク・セントリーの残骸を背に、Glowたちは廃墟のさらに奥へと足を進めていた。先ほどの戦闘による衝撃で瓦礫が崩れ、道が一部塞がっていたが、Glowが力強く障害物をどかして進路を確保する。
リアリアは手に持った古代文字の板を見つめながら小声で呟く。「この文字が示しているのは、もっと重要なものがこの先に眠っている、ってことなのかも……」
ガレオが槍を肩に乗せ、不機嫌そうに振り返った。
「もっと重要なもの?さっきの『アーク・セントリー』以上に厄介な相手がいるってことか?」
「その可能性はある。」Glowは冷静に答える。
「だが、それ以上に重要なのは、これが私たちにとって新たな知識や力をもたらす可能性だ。」
リアリアが頷く。「そうね……古代の文明が魔法と科学をどう融合させたのかを解き明かせば、アンセレス対策の鍵になるかもしれないわ。」
やがて、一行は廃墟のさらに奥深くに到達した。そこには巨大な空間が広がり、天井から薄い光が漏れていた。中央には、これまでに見たどの遺物よりも大きな機械装置が鎮座していた。
それは、まるで眠り続ける巨人のようだった。その外殻はすべて黒く、複雑な魔法陣が全体に刻まれている。その足元には、古代文字が刻まれた石碑がいくつも並び、かつてここで何らかの儀式が行われていたことを物語っている。
リアリアは石碑に近づき、文字を読み取ろうとする。「ここには……『眠りし守護者』って書かれてるわ。そして、この装置は『終末の神秘』を守るために作られたものみたい。」
ガレオが眉をひそめた。「終末の神秘?それって危険なものってことだろ?」
Glowがリアリアに問いかける。
「それに関する具体的な記述は?」
リアリアは首を振った。「まだ全部は解読できない。でも、装置に刻まれている魔法陣、これ……私たちの魔法陣の基礎理論とまるで違う。」
Glowは装置に近づき、スキャンを開始する。やがて結論を出した。「これも魔力と科学の融合によって作られたものだ。そして、この『守護者』も稼働可能な状態にある。」
「ってことは、また襲われる可能性があるってことか……」ガレオが身構える。