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古の手がかり

村人から新たなアンセレスの情報を得た一行は、荒れ果てた山岳地帯にひっそりと佇む廃墟を訪れていた。岩場に埋もれるように崩れた石造りの遺構。その上には古びた模様が刻まれたアーチが立ち、リアリアが目を輝かせながら足を止める。


「見て!この文様、古代の魔法陣に似てる!」

彼女は興奮気味に指差しながら言った。


「確かに、ただの装飾ではないな。」ガレオが

槍を握りしめ、周囲を警戒しながら答える。


Glowは黙って立ち尽くしていた。そのセンサーが、この廃墟の奥から奇妙なエネルギー反応を感知していたのだ。それは魔法とは似て非なるもの、だが彼はそれを「未知の高密度エネルギー」と仮定していた。


「リアリア、内部を調べる価値がありそうだ。」

Glowが静かに言うと、リアリアは嬉しそうに頷いた。

崩れた廊下を進むにつれ、空気は冷たくなり、次第に薄暗くなっていく。壁には奇妙な模様が浮かび上がり、光の加減で動いているかのように見える。リアリアはその模様をじっと見つめた。


「これは……古代の魔法で使われた文字だわ。でも、一部は現代の魔法書では見たことがない。」


Glowはセンサーを作動させ、模様をスキャンする。

「構造的には配列が規則的だ。この廃墟のどこかに、これを形成したエネルギーの発生源があるだろう。」


やがて、彼らは広い空間に出た。そこには巨大な装置が置かれている。それはまるでGlow自身の構造を模倣したかのような姿をしていた。鋭い輪郭と金属的な骨格、そして中央には青白い光を放つコアが埋め込まれている。


Glowは無言のままその装置に近づき、コア部分をスキャンした。データ解析が始まり、画面に膨大な情報が流れ込む。


(この構造、私の設計に似ている。ただし動力源は魔力で補強されているようだ…)Glowが説明する前に、突然その装置が低い音を立てて震え始めた。


「Glow、何かしたの?」リアリアが声を上げる。


「していない。だが起動プロセスが始まったようだ。離れろ!」Glowが叫ぶと同時に、装置が稼働を始め、その金属的な腕が空中を切り裂いた。

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