17/43

山中の遺跡

ブクマ登録して下さった方ありがとう御座います。

灰色の雲が頭上を覆い尽くし、冷たい風が吹き抜ける山岳地帯。Glowたちは険しい岩場を進んでいた。近くの村で目撃されたアンセレスの目撃情報を追い、この地にやって来たのだ。

ガレオが先頭で槍を構えながら道を切り開き、リアリアはGlowの後方で注意深く周囲を見回していた。彼女の手にはいつでも魔法を発動できるよう炎の気配が揺らめいている。

「こんな高い場所に潜むなんて、一体どんな生態なのかしら」リアリアが険しい表情で呟いた。

「アンセレスの行動パターンは未解明だ。しかし、この地点で魔法的エネルギーの反応が増加していることから、何か目的があると考えられる。」Glowの冷静な声が響く。

ガレオが岩陰を覗き込み、険しい声で呼びかけた。「おいここだ！何かの遺跡らしきものがある！」

彼らの目の前に現れたのは、苔むした石柱が乱立する広場だった。古びた遺跡の中央には、円形の魔法陣が地面に刻まれている。かすかに発光し、周囲の空気が震えるような感覚を覚える。

「これは…魔法陣？」リアリアが目を見開く。

彼女の魔力が自然と共鳴し、魔法陣の複雑な文様がより鮮明に浮かび上がった。

「エネルギー反応は極めて高い。ここに何かが隠されている可能性がある。」Glowが分析データを音声で報告する。

その時、遺跡の奥から重い音が響いた。

大地が微かに揺れる。

「来るぞ……！」

ガレオが槍を構え、低く唸るように言う。