新たなる試練へ
翌朝、一行がギルドに足を運ぶと、新たな討伐依頼が掲示されていた。
「北の山岳地帯にいるという次の魔獣か……『アイスバインド』。氷系の魔獣だと書いてあるな。」
ガレオが依頼書を読み上げた。
「寒冷地での戦闘ねぇ……厄介そうだわ。」
リアリアが顎に手を当てて考え込む。
「炎の魔法は有効だと思うけど、私一人でどこまで通用するかしら。」
「問題ない。」Glowが即座に応える。
「私は極寒でも活動出来る。リアリアは炎の魔法でガレオをサポートしてくれ」
「頼りになるぜ、Glow。」ガレオが軽く肩を叩く。「さあ、準備を整えて出発だ!」
街を出る前、リアリアは小さな子供たちに囲まれていた。彼女の炎の魔法が面白いらしく、次々に「もっと見せて!」とせがまれている。
「ダメよ、魔法は遊び道具じゃないの。」リアリアが困ったように言うが、子供たちは無邪気に笑う。
「あ、Glow!何か見せてよ!」
一人の少年がGlowに駆け寄る。
「私にはそのような娯楽は提供出来ない。」
「えー!面白くない!」
Glowは少し考えた後、右腕を少しだけ変形させ、メタリックな羽のような形を作り出した。それが光を反射し、子供たちは目を輝かせる。
「すごい!かっこいい!」
「……良好な反応。」
Glowが静かに呟き、データベースに記録する。
「あなたって意外と子供好き?」
リアリアが笑いながら尋ねた。
「彼らの反応は興味深い。」
Glowが簡潔に答える。
こうして、一行は街の人々に見送られながら次なる目的地――氷の魔獣「アイスバインド」との戦いの地へと向かう。彼らの旅路はまだ始まったばかりだ。新たな試練が待つ中で、Glowは人々との絆を少しずつ深めていくのだった。