最終課題 FREE SUMMER STUDY
「ほら、もうお夕食のお時間よ。何度言ったら分かるの?」
お母さん神様はちょっと怒り気味だ。
「んもう、丁度いいところなのに……分かったよ……」
こども神様は渋々部屋から出てきて、ダイニングテーブルに着いた。
「それじゃ、いただきます」
「いただきます」
「いっただきまーーす」
お父さん神様に続いて、お母さん神様、こども神様もと続く。
楽しい一家の団欒が進む中、お父さん神様がこども神様に向かって質問する。
「ところで夏休みの自由研究、何にするのかもう決めたのか?」
「あのね、今年の自由研究は、この前お父さんが僕の誕生日プレゼントで買ってくれた地球の観察日記にすることにしたんだ。すっごく面白いんだよ!」
こども神様は目を輝かせながら、と身を乗り出して答える。
「ほほう、地球の観察日記が面白いか。大変良いぞ。頑張りたまえ」
「うん!」
お父さん神様はこども神様が勉学に興味を持ち始めた事に、思わず笑みをこぼす。
お母さん神様はちょっと困り顔。
「お父さん。確かに熱心に観察するのはとても良い事なんですけど、熱心になり過ぎて、お風呂やご飯なんかそっちのけなんですよ」
こども神様は口をとがらせながら反論をした。
「だって、ずっと観てないと、人間って虫にすぐ全滅させられそうなんだもん」
(最終課題 終了)