090 ギルド休憩室
とりあえず、ティーセット類を出した俺だったが・・。
「ここじゃ食べずらいわね、休憩室に持って行きましょう」
おいおい、だから出す場所聞いたじゃん、お嬢様。
そんな風に、お嬢様を見ていると、
煩いわねと言わんばかりに、キッと睨まれてしまった。
しょうがないので、2人で運んだ、もちろんお嬢様は、運ばない。
休憩室に運んで行くと、もう1人の女性がいた、だぶん彼女も受付嬢なんだろう。
「あ、もう休憩時間終わりか」「あ、お嬢様いらっしゃい」
「この間はありがとうございました、おかげで新しい服買えそうです」
「そう、それはよかったわね」
俺ともう1人の受付嬢がティセットを持っていくと。
「あれ、それはなんですか」
「これは、菓子とお茶よ」「パトリシアの分も残しておくから大丈夫よ」
「絶対ですよ」と言って、彼女は仕事に戻って行った。
やっと、椅子に座った俺は、話を切り出した。
「あの・・、それで募集の方はどうだっんですか?」
「あ、その前に星野さんありがとうございました」
「は?」
「領主様に多額の寄付をされたそうで、私たちにも一時金が出たんですよ」
へーえ、ちゃんと領民に配分しているのか、まんざら悪徳領主でもないようだ。
「それで、募集の方ですが、結構来るのですが、場所を聞いて皆さんやめてしまいます」
「片道約2時間はちょっと」
「わかりました、その辺はこちらで善処するようにします」
「わたしからも質問があるんだけど」
「はい、何でしょうお嬢様」
「うちから、ヤシリギに行く国道なんだけど、途中で二股に分かれていて、
片一方はすごくりっぱな道が、あるんだけどあれは何かと」
「あれは、俺が作っている町の、道路というものです、
わかりやすいように、道標の立て看板出しているんですが」
「わかったわ、今度視察に行きます」
「ルデが食べたそうにしているので、まず食べてからにしましょう」
それから2人は、俺が出したケーキを「美味しい、美味しい」
と恍惚の笑みを浮かべながら食べた、餌付けはほぼ完了である。