055 候補地決定
俺は今、ダンジョン協会に仮住まいしているが、
そろそろ、尻に火がついてきた。
昼になると、ほぼ全員が俺の元を尋ねて来る。
最近じゃ、男までやってくる、もちろん目的は甘いケーキだ。
さらに、ダンジョンレンジ、通称ダンレンジに、
ほかの物も登録してくれ、とか要望がとにかく多い。
ここは、はやくダンジョン候補地を決めて、
一国一城の主として、独立したほうがいいだろう。
ルガトルポという国の、アレーナのという港町の近くに、
コバルトブルーに輝くビーチを発見した。
遠浅で、夏には海水浴が最適解のような場所だ。
ここならば、ピチピチのビキニギャルが闊歩してくれるに違いない。
リゾート型ダンジョンを作ろうと思っていたから、ちょうどいい。
一応、協会に戻って、ルガトルポ国の、アレーナに、
ダンジョンを設立したい旨、報告に戻るか。
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「星野さん、本当にルガトルポ公国の、アレーナでいいんですか?」
「確かに、協会とルガトルポ公国は、とても良い関係にありますが、
あそこは、南国でマナ全然、集まりませんよ」
俺は「よいマナだまりを、見つけました」と言って誤魔化した。
ルガトルポ公国は縦に長い国だ、北にはドラガンという、
ランク2位のダンジョンがあるらしい。
なんでもドラゴンがマスターを勤めているらしい、
おいドラゴンなんていたのか、なんかファンタジーらしくなってきた。