503 インチョキ教3
私の名は、大浩宇州広大飯店主であり、
現在は、モルゴン自治領の統治を、孫継海辺境伯と、
二人三脚で立て直しをしている。
私が、モルゴン自治領の統治を委任されたのは、
モルゴンダンジョンのマスター、クンリョウと懇意にしていたからである。
そんな私の元に、ジンギギスタン共和国の内戦の噂がやって来た、
2度の戦火に見舞われており、ほぼ何もないので、
そんなところへ難民が押し寄せられても困るから、
国境警備隊と打ち合わせをしている。
そんな時、国境警備隊から、妙な難民が商品を、
買ってくれと来ているという。
盗賊のような難民は、秘術品やら壺とかを持ってきていた。
「おい、これをどこで手に入れた」
盗賊のような難民は、「詳しい話はできねえ」と言って来た。
商品をよく見てみると、うちが昔ジンギギスタン共和国に売った、
美術品が混じっていた。
こいつらが、噂のジンギギスタン共和国の王宮から、
宝物を盗んだ奴らか。
盗賊のような難民の頭領みたいのが、
「実は、これ以外にも買って欲しい物があるんだが・・」
と言って来た。
見てみると、魔封印の掛かっている箱が2つあった。
「見ての通り、魔封印が掛かっているんだ、
これを解くことのできる魔導士かダンジョンまで持って行きたい」
丁度、国境警備隊に魔導士が居たので、解除を試みたが開かなかった。
「俺たちは、あんたたちとやりあうつもりはねえ!」
「自分の国を取り戻したいだけだ、協力してくれ」
「分け前はあんたら2割でどうだ!」
「4割だ!」
「しょうがねえ、3割だ、これ以上は無理だ!」
「分かった・・、但しダンジョンまで一緒に行くのは2人までだ」
「荷物の方は、国境警備隊が運ぼう」
クンリョウの元に持ち込んで、魔封印を解除したら、
インチョキコイン、ダンジョンインゴッド、黄金の剣等が出てきた。
黄金の剣は、噂の王金の剣なのだろう、
ダンジョンインゴッドだけを貰い、残りは盗賊のような難民に返した。
後は盗賊のような難民の武運に掛けよう。




