495 新しいホテル2
明日は、北京料理、上海料理、第二居酒屋の開店予定だ。
基本的な、構成は同じで、ただ出す料理が、
ちょこっと違う。
まあ、暫くは限定メニューだし、既存店で研修もしているから、
問題はないだろう。
ただ、カニ料理だけは、個人的に弾いた。
例のごとく、呼んでもいないのに、ドラゴンのロンとヨンが来た、
試食会で、どこかの焼き肉屋みたいにダメ出しをされたら、
料理を変えないといけない。
料理の方の評判はまずまずだった。
料理の途中からダブラスさんが話しかけてきた。
「星野さん、ジンギギスタンで何かやりましたか?」
「さあ? 何かあったんですか」
「実は、ジンギギスタンからダンジョンマスターの要請があったんですよ」
「何でも、教会のポーションとか王宮の宝物が盗まれて、
あの国は大混乱みたいなんですよ」
「そうなんですか、それは大変ですね」
「・・分かりました、今回はそういうことにしておきましょう」
「それで、今日はあの茶黄色のにょろにょろは無いんですか?」
「にょろにょろ?」
「昨日頂いた、茶黄色の菓子ですよ」
「ああ、モンブランか」
菓子と聞いて、甘いもの好きなロンが割り込んできた。
「わしも、その新しいモンブランとやらを食べてみたいものだ」
「分かりました、宿屋に帰り次第お出ししましょう」
「そういえば、何か新しい高い建物があったみたいだが」
「あれは、新しい宿屋ですよ、まだ準備中なので、
開業したらお呼びしますので、今しばらくお待ちください」
「そうなのか、楽しみに待っていよう」