486 戒厳令3
ジンギギスタン国境難民。
「代表本当に、蛻の殻ですね」
「相当慌てて、出て行ったみたいだな、武器と防具も少し残っている」
「流石に金と金目の物は、持って逃げたみたいだが、
約束通り、あのうまいパンも人数分ある」
「あんなうまいパンは、初めて食べましたよ」
「それと見ろ、この魔石とポーションの量」
「どこぞの国家の金庫にある量に匹敵する」
「これを商人に売れば、当面の食事と、
新しい武器を手に入れることができる」
「あの仮面の男に感謝するしかないな」
「この地を橋頭保として、各地に散ってしまった同胞を、
集めることも可能だ」
「今日のところは、ここにある食料を難民たちに配給してくれ」
難民たちに配給をしようとしたら、妙なものが結構あった。
「おい、これなんだ? 鉄の変なのに魚の絵が描いてあるぞ」
「こっちに、説明書て書いてあるのがあるぞ」
「何々、金属の輪を引き上げると、食い物が出ると書いてあるぞ」
「金属の輪? おおこれのことかな」
引っ張ると、缶が空き食い物らしきものが出てきた。
「これ食えるのかな? よし毒が入っているといけないから、
まず俺が試食してみる」
「う、これは・・・」
「どうしました、やはり毒ですか」
「いや、毒ではないと思うが、これは食べるのを制限しないといけないな」
「はあ? なんですかそれ」
「でも、なんか良い匂いがするので、俺も一口」
「おお、うめえ、なんじゃこれ」
「だろ、こんな美味いの制限なしに配ったら、即取り合いになるわ」
その後、缶詰とかを小出しにして、難民に分け与えましたとさ。