469 南国会議2
俺が地球から帰ってくると、
支援の詳細が決まったようだ。
ラリスの領地を取り戻すのは、やぶさかではないが、
他の諸侯も自領に、難民が押し寄せており余裕はないと、
揉めに揉めたそうだ。
結局人口の1%、の16歳から25歳までの健康な男子か、
領地の総収入の1%を王家に差し出すという線で纏まったらしい。
分り易い例で言うと、ヤシリギ共和国リンド郡子爵は、
人口が4000人位なので、40人の男子を出すか、
総収入は80億位らしいので、8千万ドラゴンを寄進するかである。
うちの経済圏は、俺のおかげで相当潤ってはいるが、
それでも結構な痛手である。
俺とアレーナ・ジョゼ辺境伯の2人で相談中である。
「うちは、人口1万人、いや今は1万3.4千人いるけど」
「そのうちの100人以上若手を持って入れるのは痛い」
「で星野さんに、資金の援助をして貰えないだろうか?」
「え、このダンジョンの売り上げも、ほとんど貰っていないのにですか?」
「そこを何とか頼む、これこの通りだ」と頭を下げてきた。
「うちだと、寄進額は2億4・5千万ドラ位ですか?」
「分りました、用意いたしましょう」
「ただ、他の経済圏の方々も用意しなければならないのでしょうか?」
「それは、他の領主の判断によるが、ほぼ泣きついてくるだろう」
やっぱり、そうなるのだろうな・・はぁ。
「本当に私はついているな、これでタチアナに良い婿が来てくれれば、
アレーナ家は安泰なのだが・・」
「おそらく、一週間から10日間位で臨時の徴税官がくると思うから、
それまでに用意を頼む」
週末には、ロンかヨンが来るだろうから、相談してみるか。